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映画『シアター・キャンプ』を観た

親近感湧いちゃう

『シアター・キャンプ』を観た。

 試写会のチケットが当たったおかげで、一般公開より先に鑑賞。会場に着くと、全体的にミュージカルが好きそうな人ばかり。何と言うか、品を感じる。そんな中で、白Tハーパンにヒゲ面の出立ちをした自分なんかが紛れ込んでしまい、非常に申し訳なかった。絶対場違いだろ、こいつ。

 と思っていたら、本編もそんな感じでウケた。Tシャツにハーパンでヒゲ面をしたトロイがめちゃくちゃ奮闘していて、親近感が湧く。もっと言えば、ミュージカルに魅せられた人特有の個性的な感性や、芸術ばかり追い求めて経営難を直視しないスタッフたちに対し、あんなチャラい感じなのに特に腐すことなく頑張っていて非常に好感が持てる。この映画は、トロイを観るための映画だ!笑 そんな冗談(半分本気)はさて置き、サーチライト・ピクチャーズ作品なので、全体的な作りも面白い。ただ、モキュメンタリーと言う仕様は観る人を選ぶな〜、とは思った。例えば、映像の中でプッと来るような描写があっても、客席から笑い声が聞こえて来ることはほとんど無い。登場人物たちが真っ正面でやり取りをしている様子に、笑っていいか判断しかねていたのかもしれない。もし、これが普通の映画のように「はい! ここが笑い所ですよ〜!」と分かりやすかったら、起こり得ないことなんだろうな〜、と感じた。実際、最後の方にあった明確なギャグシーンはドッと笑いが起きていたし。加えて、これはあくまで個人的な印象だけど、会場中が「え? これミュージカル映画のはずなのに、ミュージカル描写全然無くない?」と肩透かし喰らっていたような気がした。この内容で、事前にこれを理解してもらうの難しいよな〜。

 なので、もし観に行く場合は「あくまでミュージカルを作り上げるまでのフェイクドキュメンタリー映画なんだ」と言う心の準備は必須だと思いました。そう踏まえたら、楽しめる、はず。

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