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耳鳴り潰し52

 行けると思ったらまだ朝型咳が酷かったので息子だけお休み。熱などはなく、薬を飲んで咳が治まっている間は比較的元気。ただし笑うと咳が出る。しかししきりに遊びながら笑ってしまう。痰がごぼっと出れば楽になりそうだがうまく出てはくれず。

 カレーを作っている間にかけていた音楽がスマートシャッフルの設定になっており、お勧めの曲が流れ始めた。COLDPLAY「Hymn for the Weekend」

に息子が「この曲知ってる!」と反応する。何かの動画で流れていたのだろう。YouTubeの動画でCOLDPLAYの公式動画を視聴。観終わった後でお勧めに表示されていた「Adventure of a Lifetime」のサムネイルを見て昔を思い出す。「この曲ねぇねが小さい頃好きだったんだよ。お猿が踊るやつ」「観たい!」

お猿のダンス(Adventure Of A Lifetime)

 娘が「お猿のダンス」と要求する時、この動画を見せる。英語の歌詞も適当に歌っている。気に入った曲があれば、初めて聴く曲でも歌い出す。ジャパハリネットの「哀愁交差点」https://www.youtube.com/watch?v=T7Dh4EOXGc4 を最初から歌えたのには驚いた。だけどおもちゃのギターで弾き語り始めるのは相変わらずエレファントカシマシ「今宵の月のように」なのはどういうわけだ。

 妻のお腹の中で八週間生きた命を書いた「8 weeks beater」からもう五か月以上経つ。記憶と悲しみも日々の忙しさに紛れて薄れていく。生きている娘は大きくなっていく。妻のお腹にはまた新しい命が宿っている。前回前々回のラインは超えて十五週目に入っている。名前のことなど考えながら、一人目の時とは全く違っている環境に身震いもしている。あの時はまだ実家にいた。あの時には暴れ盛りの一人目はいなかった。あの頃は今よりもまだ早く家に帰れていた。私も妻も五年若かった。

 娘がこの曲を気に入っていた頃、息子はまだ妻のお腹の中にいた。

 続いてはやっぱこれかな、と「Viva La Vida」を。気に入ったようで、寝る前のお片付けの際に流す時にもリクエストされた。


「どうして具合が悪いと休んだ方がいいの?」という息子の問いにいろいろ答える。具合が悪い時に限らず、人は休まなければ壊れる、とまでは言わなかった。

 平山瑞穂「エンタメ小説の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~」を読み終える。作者もフォローする。漠然と「いい作品を書いてデビューすれば後は何とかなるだろう」と思っている人たちに読んでほしい一冊。本を出している以上、売れた経験がゼロではない以上、作者が失敗したと言い切れるわけではないかもしれない。しかし実際に作者の本が売れなかった経験の積み重ねは執筆依頼がないという結果に結びついてしまう。編集者の評価と読者の評価は違うし、売れる売れないというのは別次元の問題である。

 あなたは、仮にデビューできたとして、編集者に求められる物を書けますか。
 あなたは、心血注いだ作品が売れなかったり低評価だったりした時にも、書き続けられますか。
 あなた自身が書き続ける情熱を持ち続けられたとしても、執筆依頼はきますか?

 あなたなんてどこにもいないかもしれない。

 続けて平山瑞穂「シュガーな俺」を読み始めた。今朝は無事息子が学校に行けたので、スマホをテレビに繋げて、大画面での読書を試みてみる。意外といい感じ。kindleでは漫画が読みにくく感じたので試してみたが、これは画面が遠くて見づらくなった。


「あれこれ書いてます」は自分が冷めるので書かないことにして、書き終えたことだけ「書きました」と書くようにするつもり。


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