喪女のトラウマ(小学生編)
小学4年くらいだっただろうか。
好きな男の子がいた。名前はヒデアキくん。
顔も名前もタッキーに似ていたから良く覚えている。
クラスの女子は勿論のこと、保護者、教師まで今では考えられない(ルッキズムで問題になる?)が、「イケメン」と呼んでいたし認めていた。
カッコイイ男子として有名だった。
そんなに大きい学校では無かったが(笑)
私は男子と仲良くなるのが得意な女子だった。
ショートカットでボーイッシュ、外で遊ぶのが大好きな活発女子だったし、背も平均より遥かに高く体力も男子に余裕で着いていける位はあったので、沢山男友達がいた。
その中の1人がヒデアキ君。
放課後に自宅マンションに遊びに行ったこともある。
母親(もれなく美人)にも会った。
2人で放課後の校庭近くのコンクリートでローラーブレードで遊んだりしたことも懐かしい青春のうちの1ページだ。
そんな日々を重ねているうちに、男友達の中でも特段気になる人物になっていった。
周りの女の子もそれに輪をかけるようにヒデアキ君をかっこいいと言うものだから独占欲が働くようになった。取られたくない。そう思った。
だから私は彼に好意を伝えようと決意した。
小学生に付き合うとかそんな概念があったのかどうかはわからないが、とにかく好意を受け止めてもらおうと思った。可愛いワタシ。
一緒に帰っている途中で想いを伝えた。
「ヒデアキ君のこと好きなんだけど、
私の事、どう思ってる?」
って言った。ちゃんと聞いた。
返ってきた言葉は
「わからん。
ももちゃん可愛くないし」
今思ったら関西ノリかもしれない。
クソガキだし別に深く考えて発言してないかもしれない。
だけど私はこの「可愛くない」という言葉に深く傷ついた。
可愛かったら好きになってくれるの?
私の事をヒデアキ君はいつも「楽しい」とか「面白い」って言ってくれた。それだけじゃ「好き」のランクには乗せて貰えないの?好きにはなってくれないの?どうして?
35歳の今考え直すと小学4年といえば、10歳。
丁度思春期の差し掛かりというか、女の子を性的に見始める年齢だとわかる。
あ。なるほど。
私はこの頃から「性的魅力」っちゅーやつが無いんだと、25年前の出来事から窺う事が出来る。だって25年後も変わらず喪女だし、誰からも好きとは言われないし、可愛いとも言われないのだから。
ウ・ケ・る。
ヒデアキ君はきっとこんな発言をしたことだって、なんなら私の事だって覚えていないだろう。
整った顔立ちな上、中学受験で進学校に行ったし、いわゆる「ハイスペ」になって今は誰かのお父さんをやっていたりするのだろうか。
そんな事はどうでも良いけど、私はこの頃から「可愛くないこと」と「モテないこと」はイコールだと思うようになった。
後になってブサイクな女でも彼氏がいる現実を知り、違う事に気付くのだが。それはとても後のお話。
とにかく、恋愛は惨いのだ。
どんなに好きでも、同じ量の好きは返って来ない。
「可愛く」ないと、かつ「性的魅力」が無いとお付き合いはできない。
私はそれに、小学4年で気付いてしまった。
そしてそれを今も覆せていないし、覆す予定もなければ、もう恋愛の終活に入っているので今の私を小学4年のももちゃんには見せることができない 。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?