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小さくても強い会社を創るために

最初に断っておきますが、今日はちょっと長いです(^^;

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東京五輪組織委員会の森喜朗会長が辞任されました。
会長職の後継者選出の問題として、拓かれた場での議論による合議で決定されるべきだということを指摘する声も多く聴かれます。
様々な立場の、多様な人が参加し、熟議を重ねながら意思決定していくことが民主主義のあり方なんだから、森会長一人で物事を決定するなんて言語道断だということなのでしょう。安倍政権や菅政権の意思決定の仕方も然りだと言う人もたくさんいます。おっしゃる通りだと思います。

しかし、そもそも僕たち自身が、ちゃんと政治に参加しているのだろうか?
ふと、そんな風に思ってしまいました。森さんや管さんを責める前に、自分自身の政治に対する姿勢について、考えてしまったわけです。

とりあえず選挙に行ってるから参加してる「つもり」だと思っている。
…僕と同じように、そう考えている人も多いかもしれませんが、それは違うような気がしました。選挙に行って投票すれば、それでいいという考え方は、選挙によって選ばれたんだから、僕の意見は国民の意見だと開き直る傲慢な政治家の態度となんら変わらないじゃないか。選ばれた人が、選ばれた後の言動や行動にこそ責任を持ち、常に「国民から見られているんだ」という意識を持って政治活動に臨むためには、選ぶこと以上に選んだ後の僕たちの態度が重要だと思ったわけです。
僕たちが「選びっぱなし」なのに、失言や不正に対しては徹底的に叩こうとする、そういう姿勢では、選ばれた人が、選ばれた後に国民のために活躍する政治家として成長していく可能性はすごく低いんじゃないかと、僕は思います。
選んだ政治家の(もちろん、自分が選んだ人だけじゃなくて、その他の政治家にもですが)、当選後の活動や発言に関心を持つこと、拓かれた議論の場を望み、参加し続けることこそが、政治家が国民と共に成長し、いい国を創っていくための原動力になるはずだと思ったわけです。

さて、会社でも同じだと思います。
いい会社を創るためには、一人でも多くの従業員さんたちが、会社の未来に関心を持ち、会社の成長発展のために行動し、いい会社を創るための議論に参加することが必要だと思います。
もちろん、会社によっては経営陣だけが考えるから、従業員は言われたことだけをやっててくれればそれでいいと考える会社もあるでしょう。ただ、当たり前のことですが、考える頭は一つよりも2つ、3つと、多ければ多いほど、アイデアの幅が広がり、イノベーションが起きやすいことは言うまでもありません。
さらには、従業員一人ひとりが、自分の仕事や自分の部署の成果だけを考えて仕事をするよりも、会社全体の中での自部署の使命や役割を自覚して仕事する方がいいはずです。なぜなら、他部署との連携や会社のビジョンを踏まえた行動は、会社全体の価値を高めるために必要不可欠だからです。

僕たちの会社では、異業種他社で学び合う、ドラマネ勉強会というものを主催しています。今年で早いもので今年で9期目になりました。
この勉強会は講師が参加者に「教える」のではなく、参加者(参加社)が半年後に達成を目指す高い高い目標を掲げて行動し、毎月1回集まる勉強会の場で、1ヶ月間で得られた成果とプロセス、課題を他社に対して発表し、参加者(参加社)からの相互フィードバック&講師からのフィードバックを持ち帰り、次月の活動に生かす。ということを繰り返しながら、半年後の目標達成を目指すというものです。参加社は、互いに相互支援することを義務付けられているので、様々な手法で互いに支援し合い、学び合いながらそれ俺の会社の目標達成を目指すのです。半年後、参加各チームの成果とプロセスを評価し、最後の成果発表会でステージに登壇し、発表してもらう「壇上チーム」を決定するという仕掛けになっています。

先週、この第9期ドラマネ勉強会の最終回となる、成果発表会が開催され、無事終了しました。勉強会を終え、改めて参加メンバー達のことを思い返しながら、

「彼らがこの8ヶ月間で得た価値とは一体なんだったんだろうか?」
「彼らの変化とは、なんだったんだろうか?」

と考えてみた時、僕たちの中に思い浮かんだ言葉は、次のようなものでした。

「彼らは、自分のことや自分の部署のことだけでなく、会社全体のこと、会社の未来のことについて、真剣に考えるようになった!」

例えば壇上チームを例に取ると、
あいネットサークルという、会社の未来事業の立上げを通じて、会社のヴィジョンを分かりやすく魅力的に社内に伝え、社内を動かすためのリーダーシップについて真剣に悩み、考え続けた、チーム「トライフォース」のみんな。

コロナの影響で仕事が激減。会社存続の危機とも言える困難な状況の中、さらには全面テレワークという対面コミュニケーションが激減する環境の中で、社内一丸となってピンチを乗り越えるためには何が必要なのかを考え、試行錯誤し続けたチーム「4any」のみんな。

社員4人の小さな会社が、コロナ禍の厳しい状況の中でもお客様に信頼を頂き、仕事を依頼し続けて頂ける理由は何なのか?顧客から見える自分たちの会社の強みは何なのか?自分たちが無意識で行動してきたことを意識化することで、さらに信頼される会社を目指そうと奮闘した、チーム「シンキング」のみんな。

自分たちの強みを、顧客に伝えたい。顧客が知らない自社の魅力を知ってもらうことで、新たな顧客層を開拓したい。自分たちの会社を魅せること、自分たちの仕事を魅せることで、顧客のイメージを変え、会社のイメージを変えたいと、社内一丸となって新規顧客開拓に臨んだ、チーム「カラフル」のみんな。

もちろん変化、成長したのは壇上チームだけではありませんが、壇上チームに関しては壇上決定後の「振り返り」を通じて、8ヶ月間での「会社の変化」「従業員みんなの変化」について、徹底的に考え、発表してくれました。
壇上チームとの振り返りを通じて、僕たち自身も改めて、「自分のことや自分の部署のことだけでなく、会社全体のこと、会社の未来のことについて、真剣に考えること」の重要性を感じました。

このように、会社全体のことを考える従業員が一人でも増えていくことで、コロナ禍のような困難な状況下においても、いや、そういう危機的状況の中でこそ一丸となれる「小さくても強い組織」を創ることができるのだろうと感じたわけです。

ドラマネ勉強会の魅力は、間違いなく「他者(他社)と学びあえる」ことにあります。他者が自分たちのことだけでなく、会社全体のことや会社の未来を考えて行動する姿を見て、互いに刺激しあえたからこそ、みんなが変化・成長し、成果を納めることができたのだと思います。

来年は第10期。10年目に突入します。
次回はどんなドラマが待ち受けているのか、今から楽しみです。

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