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レム白昼夢。

すごく現実みたいな感覚がする。でも白昼夢ならではのふわふわ感が(N極とS極の抵抗で浮いているような靴底の感覚が)、それを白昼夢たらしめている。日射しが嘘みたいに眩しいのに、肌寒くひんやりしている。時々、現実より現実らしい夢をみることがあるが、今の現実は同等だ。夢よりも夢らしい現実。

眠りと眠りの間の、数分の覚醒だけが本当の現実で、あとはレムな現実な気がする。突然涙が出てきたりもするし、動けないくらいの腹痛が押し寄せてきたりする。それは現実の痛みのようで、どこか違うような気がする。虎になって発狂をしたり、記憶が途絶えたりすることが、現実でも起こりうるだろうか? いや、恐らくない。僕はレム白昼夢の中にいて、認識が胡乱になっているのだ。でも、ふわふわ感は悪くないし、ノンレムな人生は無味であり、彩りもモノートンだ。

労働も、レムになってから幾分か楽になった気がする。何を言われようが、これはありのままの現実じゃないんだからさ。

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