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イコーリィラヴ。

愛してるお前ら全員と結婚をしたかったから、俺は身体を分割することにした。それが俺に出来る唯一の平等な愛。イコーリィラヴというやつなんだ。

しかし、分割会議は熾烈を極めた。まあこれは仕方がない。誰だって俺の長い指が欲しいし、長い指以外の扱いはなかなか難しいものだ。(考えて見てほしいんだけど、鼻のオブジェや肝臓の剥製なんてものは、アートとしても自宅には不向きだろう?)

「私は一番昔から彼と関係をもっているわ」

「不遇の時期の性生活を支えたのは私よ」

「帰省するたんびに、相手を務めていたのは私なのよ」

関節毎に(あるいは人数分等間隔に)切り刻んでネックレスにするのはどうだろう? 俺のハラショーな提案は棄却されてしまった。まぁ、悪い気はしないけどさ、埒が明かないっていうのはなかなか骨が折れる状況だ。(ポキッ。)

結局殴り合いが始まって、それはそれなりに世界を巻き込んだ戦争に繋がった。でも俺は、やっぱりお前らを愛しているんだぜ。


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