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バディ。

「ついに、揃ってしまったね」

バディは性格の悪い悪魔みたいな笑顔を浮かべながら、それでいていささかの悔恨が残るような、感情が混沌と入り乱れた表情を浮かべていた。嘘と現実が混濁して、彼自身もそれが悪い冗談だったのか、本心だったのか、判別ができないようだ。でも僕の方は、なぜかとても堅牢に覚悟が決まっていた。(覚悟と呼ぼれるもののほとんどは、技量というより運命の匙加減なのかもしれない)僕達はこれから、バードストライクを偽ってこの飛行機を堕落させる。航空学校からの約束が、ついに果たされるのだ。


「僕は、必要悪だと思うんだ」

バディはその目的を果たすために、航空学校に入学していた。

「善意を前提としたシステムに、僕は警告を施したいんだ」


「死後はどうする?」

「あっちでも、また同じようなことをするんじゃないかな」

「君は救われないね」

「……でも、それが気持ちいいんだ」

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