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呪詛。
「君は、雨の日に死ぬよ」
君が死神と揶揄されるゆえんは、死期を示唆する戯言が時々当たってしまうからだった。
「だから雨雲に気づいたら……気をつける方がいい」
それ以来、僕は傘が嫌いになった。雨を予期した行動全てに、君の言葉が絡みついてくる。雨の日には、気をつける、方がいい。好きでもない太陽に、安堵の念を抱いてることに気づいた時、僕は君に呪われていることを知った。君は好む好まざるによらず、100%の呪詛師だった。
「あいつは、7月に死ぬよ」
君にとっては害のない1/12だったかもしれないけれど、彼女は7月に死んでしまった。それはダイニングメッセージにしか思えなかったけれど、司法はそれで動いてくれなかった。だから僕は、君を葬りたいと思っている。君が吹聴する完全犯罪を、許してはいけないと思うから。
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