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アバンギャルド・タン・フォーエヴァー。

地球を舐める舌がある。ついばむようなキューティクルじゃない。唾液で溺れさせようとするグロテスク。愛撫ではなく陵辱にちかい。そういう侮蔑的な舐め方をする舌がある。でも、拒むことも避けることもできない。3000年に渡って、耐え忍ぶ他がない。舌にとってそれは一瞬でも、我々のとってそれは余りにも長い時間だ。

恐竜みたいに反駁すれば、完膚なきままに滅される。唾液に王水が混ぜられてあじゃぱあになる。我々に求められるのは、シーラカンスさながらの寡黙な沈黙を貫くことだ。いたずらに玩弄されても、声を上げずに固唾をのみ続ける。そういう図太さが求められている。

長い愚弄の間を、さてどう生きようか。僕も舐める側にいきたいと、常に思っているんだが。

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