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連載小説「転生ビジネス・カオスマップ」第七部 第28話 巡洋艦クルー

 流石に正規の軍用艦。
 ヴァーゴのリムジンのAIに比べると、天と地ほどの質の違いだ。

 まず、AIが形成する仮想人格が複数人いる!

 艦長役、航海長役、砲雷長役、機関長役……

 それらの人格が3Dホログラフでブリッジ内に立体表示されていて、それらが勝手に動いたり会話しながら巡洋艦の運航を始めていた。

『砲雷長、弾薬補給の状況は?』
『90%完了、後10分で完全に完了します』
『航海長、航路の設定はどうだ?』
『四次元ワープ経路の設定は完了です。ブラックホールの情報入力待ち』
『機関長。四次元核融合エンジンのスタンバイ』
『1から4号エンジン着火完了しています』

 うわー……何言ってるか全然わかんないけど、本格的ね。
 でも、これが超優良AIから生み出された複数人格同士の会話なのね。
 なんだか、自作自演を見ているみたいで滑稽なんですけど……

 まあ、でもこのAIのおかげで、軍人が一人もいなくても何とか軍用艦を運航することができるんだから、まあ科学も変な方向に発展しちゃったものよね。

『提督、出棺準備完了しました』
「艦長ご苦労。では、出発しよう」
『提督、アイアイサー』

 ……ハルト提督?
 もう、意外とこういうのり好きなのね?

『それでは、アンドロメダ・ワールドに向けて、出航』
『『『アイアイサー』』』

 ハルトは、ブリッジの提督席にドカッと座って満足げに興奮している。

 ……やっぱり、なんだかんだいって、男の子よね……

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