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『M&A小説:めざせ!学生M&A世界一♫』全国大会 第20話 決勝(6) 買収ストラクチャー

カクヨムで公開していますが、こちらでも解説や雑談も含めて紹介させていただきます。
時間がない方は、『1分で読めるダイジェスト』だけでもご覧いただけたら嬉しいです。よろしくです(^^♪

1分ダイジェスト

「時価総額1位が6位を買収できるのか?できる!」
ケイスケは断言した。
三角合併であれば統合は実現できるという。
そして、チーム東大FA4人がステージに並んで行った。
「当然簡単ではないが、可能性はゼロではない。これができれば、
 史上初の時価総額400兆円を超える」
「それだけでなく、この2社であれば画期的なサービスに進化できる」
会場には、大きな拍手と歓声が鳴り響いた。

本文

ケイスケは不敵な笑みを浮かべた。

「本当に、時価総額1位が6位を買収することなどできるのか?
 答えは、YESです」

スクリーンの画面が変わる。

「AqqleがFasebookを買収するには150兆円ほどのお金が必要です。
 さすがのAqqleもそのようなお金は用意できないでしょう。
 しかし、Aqqleが自社の株式をFasebook株主に与えることでFasebookを吸収する、いわゆる三角合併であれば、2社の統合は実現できると考えます」

チーム東大FAの4人がステージに並んだ。

「当然簡単にはできることではありません」

画面には、想定される課題がいくつも映し出された。
両株主の理解、独禁法、税金問題、そもそも両社が長年喧嘩し続けている問題……

「でも、可能性はゼロではありません。
 M&Aは、Aqqleさえもさらに進化させる可能性を秘めています。
 これができれば、史上初の時価総額400兆円を超えます」

会場が大きくざわめく。

「それだけではなく、SNSを持たないAqqleがついにSNSを手に入れる。
 今までにない画期的なサービスを始めることができるのです」
「「だから、我々はあえて、AqqleとFasebookの統合を提案します」」

会場から、これまでに聞いたことがないほどの大きな拍手と歓声が鳴り響いた。

解説・裏話

規模の大きさだけでなく、時価総額300兆円+100兆円の事業シナジーを想像したら、頭がパニックになっちゃいますね。
400兆円どころか、もっと高いバリュエーションに跳ね上がるかもしれません。
もちろん大きなハードルはたくさんあるでしょう。
最も大きなハードルは独禁法関係ですね。競合している事業は少ないとはいえ、GAFAM納税問題・米中争い問題なども踏まえると、もちろんハードルは高いのですが……でも可能性はありそうですね!

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