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「推しの子」アイドルとしてのプロフェッショナリズムとは何か?
少し前に「推しの子」という漫画に出会い、夢中になって全巻読みました。
こちらにも書きましたが非常に面白い作品です。今回は現在出ている全4巻読んでおすすめしたいと思ったので、ご紹介します。
先に断っておきますが、ただチャラチャラした作品では全くないです。
①主人公達が可愛い
チャラチャラしてないと言いつつも、まずですね、何より主人公ら登場人物がいちいち可愛いです。それもあまり少女漫画やキラキラし過ぎない丁度いい具合でして、ジャンプっぽさを残しており、心地良いです。
主人公のアイは本当に可愛いキャラクターで、こんなに正面から可愛いキャラクターは久しぶりに見ました。
②アイドル道
次にアイドルが題材ですから、アイドル好きにはたまらない要素が散りばめられています。それ加えてアイドルゆえに大変な事情も織り交ぜてあり、そのリアルな描写がアイドルオタとしてはまた心を掴まれます。
アイドルは偶像であり、そのために嘘を貫くことはアイドルにおけるプロフェッショナリズムであることが強いメッセージとして伝わります。
アイドルはスキャンダルが出たら基本終わりですが、そこに一石を投じるのではなく、あくまでアイドルを貫くということへのプライドを表現しています。
勿論、理想と事実の乖離に「ふざけるな」という声もあると思いますが、私は好きです。
全然大丈夫ではないのに、大丈夫だと言い張って耐え忍び何かを達成するという姿勢、凄く好きです。
③意外な展開
ここまでだと、ただ可愛いアイドルがアイドル道を貫いているだけのように伝えてしまっていますが、実はそれだけではありません。
それだけでは済まないからこそこの漫画が面白いのです。
それは誰も予想し難い展開があるのです。
まず、素人アイドルグループがただのし上がっていくという物語ではありません。
アイドルなのに少しSF的な要素が第2話からあり、その後目まぐるしく物語は展開していくため、読者を飽きさせません。
大きなポイントは第1話の最後に早速あり、その後第1巻を通して物語は大きく進むことになります。第1巻だけでさえ、「え?」というシーンに何度か出くわします。
第1巻を読んだだけでも普通の漫画とはちょっと違うぞ?と感じることが出来ます。
また時間の進みが非常にサクサクしていることもあり、キャラクターの変化もどんどん盛り込まれるため、飽きにくいというのもあります。
④視点が多種多様
③と相反する要素ですが様々なキャラクターに焦点が当たるため、感情移入できる箇所が散りばめられています。当然、視点が多くなるほど物語全体としては進みにくくはなるのですが、色んな視点を入れつつも、主人公達を絡ませることにより全体の時系列も決して止まらないという仕組みになっています。
また、違う意味での視点が入ります。
例えば最近流行りの恋愛リアリティーショーが題材として扱われます。例によってネット上での袋叩き、いわゆる炎上、そこから予想される攻撃の標的となるキャラクターの苦悶、それを取り巻く男女、プロデューサー、そして視聴者、色々な人々の切り口から物語を見ていくことになります。
実際こういった社会問題は我々がみな向き合わねばいけない問題であり、それを考えるきっかけにもなります。
⑤タイトルの意味
なんと言ってもこの漫画の最大の醍醐味はタイトルの意味を解読することでしょう。
「推しの子」
正直このフレーズだけでは意味が分かりませんし、アイドルオタなら何か引っかかる程度かと思います。
しかし読み進めるにつれてこのタイトルの意味が明らかになっていきます。
現時点では2つくらいしか分かりやすく気付けるものはなかったと思いますが、今後もタイトルの意味にハッとさせられることがあると期待できます。
皆様も是非読んでみて下さい。
きっと楽しめると思います。
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