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好きな女性やイタリアのことを僕はよく書くけど、実は夢の中でプラトンに会いに行くおまじないとしてエッセイを書いているのかもしれない

 なるべくふつうに生活して、仕事して、理想の結婚をしたいと思っていただけだったのに、思いもよらない大病になってしまって、帰国の日を延長してシエナの病院で日々を過ごすことになって1週間半。

 イタリアの病院は、食事がおいしいとか、話をよく聞いてくれる看護師やドクターが多いとかいろいろいい側面があることもわかったし、僕の病気も完治しそうだということがわかり、ひと安心した。

 城壁に囲まれたシエナの街の市街地やその周辺には、いろんなレストランやバルがあって、思いの外、夜も賑わっているし、静かさ、安全さで言えば、自分の知っている限り最高だし、フィレンツェまで電車で一時間半というのも魅力的だ。

 今、イタリアは、物価も高いし、家賃も高い。

 そう考えると、オンラインで仕事ができれば、シエナという街は経済的な面でもすごくいい街なんだろう。

 この頃、僕が病院で、アペロスピリッツとかのお酒も飲めない状態で考えていることは、恋愛についてだ。

 プラトンも出会うべきパートナーと出会えるかは大切だということや、キリスト教が一神教である理由は愛を一つにすべきことと繋がっているというその意味とか、ちなみにそれを僕は非演劇的愛と呼んでるし、エレクトラは悲劇だけど一神教的な愛だったのは奇跡だったと思ってるし、いろんなことを考えた挙句、80年代前後に流行った心理学のアニマ、男性性の中に潜む女性性という言葉、この意味についても考えた。

 人間はなぜ恋愛をし、結婚するんだろう。

 なぜかは好きだからでいいと思う。

 重要なのは恋愛の日々や結婚生活を経て得るものであり、それがお互いに欠けている病気を直すということのひとつなのだろう。

 結婚でなくても、友人でもいいのかもしれない。

 たいていの場合、人間が失敗する時の理由は単純で、それは自分に欠けている部分を補ってくれる異性に完璧な形で会えていないからなんだろう。

 僕は病院でCaterinaカテリーナっていう女性と会えて、すごく幸せだ。

 結婚とかは難しいかもしれないけど、やはり好きだとは思う。

 メールアドレスを聞けたし、よく話すから友達くらいはアリかなって考えている。

 現実、結婚には、相性以外も、お金、住居、人間関係、年齢、言葉とか、さまざま問題が発生してきてそれが厄介だ。

 もしCaterinaカテリーナが難しくても、Caterinaカテリーナと同じくらいいい人がいるといいと思ってる。

 カテリーナを超える人、ZARDの泉水ちゃんを尊敬するやさしい美人かなぁ笑

 アニマの話に戻すと、アニマは男性性の中に潜む女性性とされていて、これが一言では言い表せないくらい複雑だし、恋愛が世の中にある以上、これは絶対に男女のことと関わりがあるんだろう。

 僕は男性だけど、女性が大好きで、それも女性を応援する女性が好きだ。 

 フィレンツェに住んでも、シエナはいい街だから、時々来たい。病気の時に、本屋のレベッカのオーナーLauraラウラにもお世話になったから。

 それにしても、早く病気を完全に治して、シエナのカンポ広場でアペロ飲みながら、ラザニア食べたい。

 落ち着いて病後を過ごすには、最高すぎるくらい最高な街だ。

 7月初旬、外ではミンミンゼミが鳴いている。

 高校3年の夏、仲がよかった数人と遊んだこと、特にじゅりこ、板倉と夏休みに遊んだ時、こんなセミの声、聞いたなぁって思い出した。

 テーゼに対する答えを忘れてたけど、男性である自分の中に潜む女性性と、僕が好きな女性の中に潜む男性性を知ることが大切なんだろう。

 あー、とりあえずのど乾いたから、早くアペロが飲みたい。

 いずれにしても、まだ病気も完治してないから、もう少しだけシエナにいることになりそうだけど。

 

 

了  

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