この本、どうかニャ?『嵐をしずめたネコの歌』
小学生におすすめの本を紹介する「この本、どうかニャ?」。今回の執筆者は「プケコッコ」です。
『嵐をしずめたネコの歌』
アントニア・バーバー作 ニコラ・ベイリー絵 おびかゆうこ訳 徳間書店
イギリスの小さな漁村を舞台にした物語を紹介するわね。
むかし、港を見おろす小さな家に、モーザーというなまえのネコがいました。年とった漁師のトムさんといっしょに、ここちよいおうちでおいしいものを食べて、幸せにくらしていました。ところが、ある年の12月に大きなあらしがきて、村は大ピンチ。魚をとりにいけなくなり、畑もめちゃくちゃになって、食べるものがなくなってしまったの。トムさんとモーザーは、村人たちのために魚をとろうと、「嵐の大ネコ」があばれる海へとのりだしていくのよ。
このお話は、イギリスのコーンウォール地方につたわる伝説をもとにしているんだけど、舞台となった漁村はほんとうにあるのよ。港には、れんがづくりの防波堤があって、そのせまいすきまを船が出入りするんですって。さし絵があるから、見てみてね。こまかくていねいに描かれたカラーのさし絵のかずかずが、とってもきれいな本なのよ。うっとりしちゃう。ああ、行ってみたいな、コーンウォール!
「嵐の大ネコ」って、いったいなんだと思う? トムさんとモーザーは、魚をとることができたのかな? ぜひ読んでみてね!
(プケコッコ)
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
▼本の購入はぜひお近くの書店で。お近くに書店がない場合はお好きなオンライン書店からどうぞ。
▼『外国の本っておもしろい! 子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック』(読書探偵作文コンクール事務局編 サウザンブックス社)を発売中です。過去の受賞作、審査員の座談会、コンクールのあゆみ、読書ガイドなど盛りだくさん! ぜひお読みください。