見出し画像

この本、どうかニャ?『最後のゲーム』

小学生におすすめの本を紹介する「この本、どうかニャ?」。今回の執筆者は「ブンタロー」です。

『最後のゲーム』
ホリー・ブラック作 千葉茂樹訳 ほるぷ出版

「ボーンチャイナ」って、きいたことある?「ボーン」は、英語で「骨」のこと。「ボーンチャイナ」っていうのは、牛の骨を粉にしたものを粘土にまぜて焼いた、上等な焼き物なんだ。

 ところがこの本の主人公のひとり、ポピーの家にあるボーンチャイナ製の人形は、なんと牛じゃなくて、亡くなった女の子の骨をまぜて焼いたものだった。しかもポピーは、夢のなかで、その亡くなった女の子自身から、「あの人形をわたしのお墓にうめてほしい。でないとゆっくり休めないから」ってたのまれるんだ。ぶるぶるぶる。

 ポピーの友だち、アリスとザックは、そんな話をきかされても、なかなか信じられない。きみだって友だちから急にそんなことをいわれたら、よくできた怪談話だなって思うよね。それなのにふたりはポピーにつきあって、遠くの町にあるという女の子のお墓をさがしにいくことにした。3人とも12歳。それぞれ、家の人が無関心だったり、ぎゃくにきびしすぎたりして、家からとびだしたい気持ちもあったみたい。さあ、3人の冒険はどうなるだろう?『スパイダーウィック家の謎』という人気シリーズを書いた作者の、ぞくぞくするお話だよ。

(ブンタロー)

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

▼本の購入はぜひお近くの書店で。お近くに書店がない場合はお好きなオンライン書店からどうぞ。

▼『外国の本っておもしろい! 子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック』(読書探偵作文コンクール事務局編 サウザンブックス社)を発売中です。過去の受賞作、審査員の座談会、コンクールのあゆみ、読書ガイドなど盛りだくさん! ぜひお読みください


この記事が参加している募集

読書感想文