「99%の人が知らない」人生を思い通りに動かす大富豪の教え

要約

5年目の社会人が起業を目指す冒険物語。
主人公と師匠のやりとりを中心に物語は進み、主人公と一緒に経営者に必要な感覚を学んでいく本。


心に残った言葉

  • 上を目指すには自分がこれから付き合っていこうと思う人たちの生活レベルを体験しないと、ビジネスをする上で話題が合わない

  • 目の前にいる人の顔を見て、何が欲しいかを考えること

  • サービスを提供するなら、そのお客さんがどんな世界で生きているか、何を求めているか、それを想像ではなく、実感としてもっていなくては、望むものは提供できない

  • 勉強が一番ハイにさせ、新しい知識を得ると人は興奮する

  • 人脈を広げるには、ハブになる人を見つける

  • がむしゃらにやりつつ一歩先を予測する

  • とにかく行動して、成功パターンを見つける。それができれば、その次は自分の分身を作る


現場で実践してみて得た経験則 3選

1. 環境を変えろ!

ビジネスマンが起業家になるのであれば、まず勉強と実践のサイクルを回し続けることだと理解した。
その上で、2つのことが重要だと感じた。
1.成功後の環境に自ら入っていく
2.ビジネス相手(クライアント)と同じ空間・環境に身を置く

成功後の環境に身を置くことによって、今の生活と何が異なるのか、その人たちは何を大切にしているのか、考え方、マインドを学ぶことができ、成功へのヒントに気づくことができる。

成功へのヒントを得られたとしても、クライアントの気持ちに寄り添ったサービスが展開できなければビジネスはうまくいかないことが多い。
想像でクライアントの状況を物事を語っても、実体験がなければ説得力、納得感がないだろうし、心から満足するものをクライアントへ提供できない。
クライアントの環境にも一度足を踏み入れるべきだろう。しかし、ビジネス上できない場面もある。もしどうしてもできない場合は、その環境には身を置いた第三者に経験を聞き、それを自分の経験として語ることで、真なサービスの提供の手助けになるだろうと思った。

2. 人脈ではなく仲間を増やせ!


ビジネスを始める段階では、他の人の協力がなければ自分一人で実現するのは難しいと思う。そこで、スタート段階の企業は、「人脈を広げる」ことを意識すべきと本書は述べている。

人をビジネスの道具としてみて、損得で判断するニュアンスがある「人脈」という言葉に気持ち悪さを覚えた。
もちろん、本書でも、人を損得で選んでいると企業の業績が傾いた時に出ていってしまうから人脈ではなく仲間を大切にすべき、と語る。

人を損得で選ぶのではなく、「一緒にやっていく」仲間を見つけることを大切にしていきたい。

3. 成功の中に隠れている要素を見極めろ!

少額でも利益を上げられたビジネスは成功の一つとして捉えて良いだろう。その成功を抽象化、パターン化し横展開で拡大していくことに納得感を得た。
ただし、成功という結果に満足するだけでなく、成功の要素、失敗になり得たリスクを判断することだ。


書評

物語形式で起業に必要な心得を解説する、読み手に寄り添った本であり、よかった。相手のことを考え抜き、心から満足してもらうことを大切にしている考え方を筆者は持っているように感じた。
これから起業する方、新しいビジネスを始める方に勇気を与えてくれる本なのでぜひお勧めしたい。

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