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ジョブディスクリプションとかジョブ型採用とか履歴書とか

どうも、えんどう @ryosuke_endo です。

今日はカタカナが多いので拒否したい感情を抱く人もいるかもしれません。ただ、どうしても考えておかねばならぬことだったので、使わせてください。お願いします。

そんなわけで今日は、日々身銭を稼ぐためにがんばって働く人には無関係ではない「求人」とか「雇用」、「履歴書」なんてことについて雑談させてくだい。

ジョブディスクリプション(job description)

あんまり聞き慣れない方もいるかもしれませんね。カタカナだし。

カタカナってことからもわかるように、ジョブディスクリプションは英語です。はい。直訳するとjob(職務)についてdescription(記述)するってことなので、「職務内容について記載してある書類や文章」となります。

元々はアメリカや欧州なんかで募集をする際に雇用側と労働者側の間で「やるべきこと」に齟齬が生まれないようにすることを目的に育まれてきたものです。それをしておかないと法廷闘争にまでなるんだから企業側も必死にかくわけです。

description(記述)とありますが、どの程度なのかを想像できない人もいるかもしれませんね。たとえば、ある会社で営業職を担ってくれる人を募集することにしたとしましょう。(会社の商品を会社の外に売りにいく役割を「営業」とか「セールス(sales)」と言います)

募集内容として「営業担当を募集」「明るくハキハキした人」なんて具合に「営業っぽい雰囲気のある人」を想像してふんわりと記述するのではなく、「営業経験(法人)3年以上」「取扱商材で〇〇の販売経験がある人」「必要なスキルとしてExcelでピボットテーブルが使用可能な人(マクロまで扱えると望ましい)」といった形で具体的に「やってほしいこと」と「持っているべきスキルセット」を記述します。

この書類や文章を読んだ人が明確に求められている役割を想像できるような記述がしてあることが条件です。このジョブディスクリプションを基にした採用(雇用)をジョブ型雇用、なんて呼んでするわけです。

ちなみにボク、過去に雇用してもらう際に「やるべきこと」を詳細に記述してもらったことがあるのですが、働く前にかなり詳細に想像することができたんですね。それに何よりも嬉しかったのです。そうやって詳細に書いてくださったことが。

そんなこともあり、これを書いてたりします。

ジョブ型雇用

ジョブ型雇用ってのが最近のHR(人事)系のアカウントから漏れなく聞こえ絵てくる語句だったりします。流行り言葉的な扱いにもなっているので、ボクとしては「どうなのかね」なんて思っていたりもするわけですが。。

これが何かというと、これまでに求職者、つまり「働いて身銭を稼ぐこと」を望む人たちが仕事を探す際に「求人票」ってのをみるわけですね。

そこに記載してある「募集の仕方」と「評価方法」を合致させましょう、って取り組みだと思ってください。「え?これまではそうじゃなかったの?」なんて人も多いかもしれませんが、いわゆる日本的な雇用の仕方を「メンバーシップ型雇用」というらしいです。(誰が言い出したのかを調べる気にはなりませんでした。)

ジョブ型雇用が会社で必要な「ジョブ(職務)」に人を募って選別のうえで雇用するのに対し、メンバーシップ型雇用は募集する際に一定程度は専門的な能力を求めつつも比重としては「人柄」や「期待感」を重視して雇用する形になります。

で、ここ数年、というかこの1年の間に例のパンデミックが起こったおかげでテレワークやリモートワークなんてものが注目を浴び出したこともあり、これまでのメンバーシップ型雇用のままでは不備があるんじゃないかってことでジョブ型雇用に対応しよう、なんてのが2021年現在ってところでしょうか。

ジョブ型雇用はホワイトカラー的な働き方に合致しない

まぁ、言いたいこととやりたいことはわかりましたと。えぇ。ボクも一応、本を読んだり調べたりするわけですが、どうもジョブ型雇用ってのは「デスクワークをするような働き方、いわゆるホワイトカラーには適用されづらんじゃないの?」なんて思えてしまいました。

だって、デスクワークっていわゆる頭脳労働って呼ばれるものだったりするわけですが、きっちり書面で規定した通りの内容だけを行うなんてこと、よくよく考えなくても無理ですよ。

だって突発的なトラブルは発生するし、人間を相手にする仕事をしているのであれば余計に「事前の取り決め」以上のことなんて平気で起こります。

ふぅむ...果たして。。なんて思ってたら、やっぱりアメリカでジョブ型が前提になったのは、自動車産業が活況になってきた際にラインで働くブルーカラー労働者が典型的な適応者であったことからだってことがわかりました。

つまり、硬直的でトラブルまでもある程度までは予測できる範囲で起こる仕事だから募集事項にも詳細に記述することができたわけです。

ふぅ。。ある程度スッキリしましたね。溜飲が下がるってのはこういうことをいうんでしょう。

そんなこともあり、アメリカのホワイトカラー労働でも、ある程度ふんわりして記述されていることもわかりました。

たとえば「チームとの連携を大事にして業務を取り組む」とか「その他会社が求める他のプロジェクトへの参画も起こり得ます」みたいな書き方ですね。

ここからは賃金の話とかになってくるのですが、それはひとまず置いておきます。一つ言えるのは、ジョブ型雇用の場合はジョブによって対価が異なるなんてことは起こり得ません。ジョブ(職務)に値札が貼られている、いわば求職者による挙手制オークションがジョブ型雇用なのです。

そうなると、日本的な「同じ仕事をしているのに給料が違う」なんてことは起こり得ないわけです。

...と、ここまで来て改めて強く思うことが一点。

履歴書っていらなくないですか

履歴書を提出することは求職者側の義務ではありません。

従業員を雇い入れる側の企業には労働基準法107条に厚生労働省令に定める事項を記入した「労働者名簿」を用意しなければならないって法律がありますので、それを用意するコストを削減する(情報を収集する手間を省く)ために履歴書を提出させていると言えてしまいます。

(労働者名簿の適応範囲に日雇い労働者や代表者・役員などは該当しない役割もありますが、原則的に雇われる人の名簿は雇う側である会社が名簿を用意する決まりになっています。また、保存期間なんかもあったりするんですよ。)

さらにいえば、年齢や性別、顔写真って情報って必要ですか。

いや、顔採用があることは知ってますよ。それを目一杯前面に押し出すことを企業側としてはやらないでしょうが、少なからずとも大企業の受付やってるような人って美男美女と分類されるような人たちが多いのって、そういうことですよね。(もちろん、優秀だとは思いますよ!)

でも、それって差別じゃないですか。年齢や性別、人種によって募集する人を限定することにだってなってしまいますし。

それだけ考えても不要じゃないかと思えてしまいますし、労働者名簿の保存ルールなんかをみていても、どうしても必要な書類と言うわけではありません。

中途採用は職務経歴書を書いてもらえばいいだろうし、新卒での雇用を希望する人だって自己紹介書や推薦文を書いてもらうって形で応募してもらえば、それで信用と信頼を一定程度は担保できたりしますよね。

「定形でないと確認コストが...」なんて場合には指定すればいいだろうし、面倒だったらこれを参照にして書いてくださいってサイトを紹介したり「検索してください」っていえばいいじゃないですか。

いまどきPCもスマホも使えない人を雇ったりします?しませんよね。

そんなわけで、「お疲れ様です」や「お世話になっております。」などの常套句撤廃を掲げているのですが、同時に「履歴書の撤廃」も掲げていきたいと思います。

今回はこんなところで。

ではでは。


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