職務経歴やスキルの棚卸しが苦手な人に向けた手紙
枕にかえて
転職や副業について、自分自身がそうであったように、まずは自分のスキルや能力、経歴を棚卸することからはじめることが大事だと痛感する。しかし、やったことがない人や他人に説明する機会が少ない人は自身で把握することができない。
どうも、えんどう @ryosuke_endo です。最近、相談を受ける機会が増えたのもあり、それを痛感していることから、棚卸しについて書いていく。
▶︎ 箇条書きを目指す
最終的に目指すべきは、職務経歴やスキルについて箇条書きで説明できることだ。
たとえば、一つの経歴やスキルについて説明する上で三つの項目として記載することができれば、あとは言葉を付け加えていくだけで文章としての体を作り出せる。つまり、箇条書きができれば文章を書くことにまで簡単に発展させることができるのだ。
▷ 誰かに評価されることは”あなたの価値”
箇条書きをする上で重要なのは、あなたのやってきた業務履歴や身につけたであろうスキルを誰かに評価されたり、認めてもらった「事実」や「履歴」があることだ。もし、仮にそれがないのであれば、現状の業務を行う中で「やったら喜ばれること」を模索し実践することから始めよう。
自分以外の人物から評価されることは、率直に"あなたが行う業務に価値がある"と言われることと同義である。
逆の立場で考えてみてほしいのだが、仮にあなたが日々の業務を行う中で感じている違和感や「コレジャナイ感」を解消してくれる方法を提示し、実際にやってみた結果明らかに改善することを実感した場合、それを提示してくれた人物を評価するだろう。
それは単純な事務所の掃除でも構わない。それまで事務所の掃除は事務所内にいる人間が特に何も考えずに空いている箇所を各自が判断して掃除をするだけだったところに、配置表を作成し掲示するような仕組みに変更したとしよう。
これまでに掃除する箇所が被ったり、知らずに二度目の掃除をしてしまったりして、明らかに無駄が生じていたところを配置を明示することで無駄を省くことに成功したのだ。
似たようなことを何かしら業務で行えたとしたら、それは「個人」「チーム」「会社」にとっての「生産性向上」という数値で示すことができる明確な成果である。
改善前の業務時間が一人当たり5分かかっていたことを3分に提言できたとして、それを毎営業日(仮に20日間とする)取り組んだ場合、個人としては40分間/月、チームメンバーが3名の場合は120分/月もの時間短縮を実現したことになるのだ。
▷ “あなたの価値”は場所によって評価が変わる
上記したような改善策を提示できていた場合、間違いなく評価されるはずだ。もし、現在の所属組織やメンバーから評価されないのであれば、残念ではあるものの「がんばるだけ無駄」だ。
上でのカイゼンは小さなことかも知れないが、現状よりも明らかに生産効率が上がったのであれば間違いなく経費の削減につながっている。しかし、それを評価できない組織ではいくらがんばったところで会社内におけるあなたの価値が高まることはない。
会社内であなたの価値が高まらないということは、会社から支給される給与にも反映されないし賞与にも好影響を与えることはない。つまり、あなたの所得が高まることもなければやりがいを得ることもできない。簡単にいうと無駄骨なのだ。
ただ、それを評価できる組織も確実に存在する。
上記したようなカイゼンではなかったとして、営業担当として顧客への提案からの受注を繰り返し会社の業績に好影響をもたらしていることはわかりやすいが、総務として社内行事を着実に遂行させることでも構わない。
営業事務として提案資料の事前調査を行う上での工夫や、経理担当者として業務フローをカイゼンしたりお金の経費の発生時案を止めることによって経費の削減に貢献したことだっていい。
あなたが「些細なこと」だと思っていることであったとしても、それを自らの自給に換算して計算したり、会社経営に向けて影響が出ているであろうことを数値として計上できるものがあれば、それはもう確実に成果なのだ。
その成果を評価できるような組織に属することで収入の増加を期待できるだけでなく、あなたの「できること」によって評価されることは「やりがい」や「働きがい」につながるはずだ。
▷ “評価の高い場所”を探すことを諦めない
この「あなたを評価できる組織」を探すことを諦めてはいけない。現在の所属先で上手に評価されなかったとしても、異なる場所では評価される可能性があることを知っておくべきだ。現在の所属先で評価されないからと言って他でも評価されないなどということはない。
だから、あなたがすべきなのは「自身の業務履歴や経験」について自己分析や棚卸しといった作業をメンドくさがらず、丁寧に取り組むことだ。
もし、自分でやることが困難で難しいのであれば、キャリア相談などを受けてくれるサービスを利用するのも一つだし、紹介業者(エージェント)に頼って共に取り組んでもらうことも一つだ。
現在の所属先での評価があなたの絶対的な市場価値ではない。もちろん、それを高く評価できる組織もあれば評価されない組織もあるだろうが、そういった多様な価値観があることを認識しつつ、自らを高く評価してくれる場所を模索し続けることをやめてはいけない。
たとえ、現在の所属先に満足していたとしても、自らの価値を確認することは必要であり大切なことだ。毎年、健康診断を受けたり人間ドックに通うことと同様、自らの価値を市場に問うて診断を受けること自体は継続していくことで「何に力を入れたらいいのか」を把握することにつながる。
冒頭でも書いている通り、自らの経歴やスキルを箇条書きしてみること、そしてそれを繰り返すこと、誰かに説明することを行うことで自らの価値を自分自身が把握することと、対外的な評価を知ることができる。
まずはバーっと紙でもネット上でも構わないから、とにかく自分のやってきたことを書き連ねるのだ。ひたすらに要素を書き出してみることでもいいだろう。自らの業績や業務履歴を客観的な視点で自らを評価してみるために、とにかく箇条書きしたり「課題・解決・方法・結果」などのフォーマットに当てはめた上で書き連ねていこう。
それを繰り返せば、少なくとも「自分が活躍できそうな場所」はわからずとも、「自分ができること」が明確になるはず。その「できること」を評価してくれる組織で業務ができる状況を模索してみることで、少しでも人生を前向きにするきっかけにできるはずだ。
ではでは。
えんどう
▶︎ おまけ
▷ 紹介したいnote
以下で書かれている『今の会社の価値基準を捨てる』は必要なことだ。一つの場所が人生の墓場となるべきでもないし、そうすべきでもない。とにかく自らのスキルや能力を把握するためには一旦白紙にして考えてみよう。
そう、棚卸しは現状把握なのだ。現状を把握しないことには「次の行動」などできない。それは個人の経歴作りでも組織運営でも同様で、何も分からない状態で暗中模索なままで走ろうとすると転んでしまったり、とてつもない方向違いが発生する。
「転職回数が多くても、長時間労働で体調を崩した経験があっても、学歴にコンプレックスがあっても、」と書かれている箇所には大いに賛同すると共に、それで諦めてしまう人が減ることを願うばかりだ。
▷ 本noteに関連する紹介したい書籍
今後、「仕事はなんですか」と聞かれて会社名を答えるのではなく、自身の職種で答える人が増えざるを得ないはずだ。自身のスキルや能力をタグとして認識し、そのタグをいかに大きく、また多くできるのかを気にして働く人が増えるからだ。そんなことを認識する手助けをしてくれる書籍である。
▷ 著者のTwitterアカウント
僕の主な生息SNSはTwitterで、日々、意識ひくい系の投稿を繰り返している。気になる人はぜひ以下から覗いてみて欲しい。何ならフォローしてくれると毎日書いているnoteの更新情報をお届けする。
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