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吐露

夜空に浮かぶ真ん丸い月がすごく平面的に見える。シールを貼っているかのように。

今日は仕事は休み。だが特に何もしていない。そんな日もある。

自分は何がしたいのだろうか。何がどうなっていくのだろう。

ぐるぐる考えている。

今日の夜は感傷的になりたい。そう思って夜、自転車を走らせた。

外の澄んだ空気の匂いがどこか懐かしい。 

風は冷たく、寒かった。自転車のライトの乾いた音。幼少期のお迎えの帰りを思い出した。

あの頃は何も考えてなかったぁ。目の前のことがいつも新鮮だった。

そんな鮮度も落ちている現在。未来のことを想像してはため息をついたり。

なんでこんななんだろう。まるで思春期の孤独を今更感じているかのよう。

自分の時間は何のためにあるのだろう。

自分の楽しいはどこにあるのだろう。

自分の今はどこに向かっているのだろう。

人は自問する時期がある言う。同じように悩みを抱えていると言う。

今の心を救ってくれる何かを求めて人はどこかに探しにいく。

暗くなった夜の中を乏しい自転車のライトを頼りに、重くなったペダルを漕ぐ。




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