なぜ学生のうちに2人も子供を産んだのか?

こんにちは。えむ@2児ママ博士です。
今回は、よく聞かれる「なぜ学生のうちに2人も子供を産んだのか?」ということについて書こうと思います。

この記事では、
・結婚した経緯とライフプラン、当時の環境について
・第一子について
・第二子について
・3人目…?→やめておこう
・学生出産のメリットとデメリット
・女性はいつ産むのが正解か?
ということを書いていきます。


結婚した経緯とライフプラン、当時の環境について

 まず、結婚した経緯についてお話しします。私は修士2年のときに結婚しました。相手は歳上の研究者です。子供については、私自身は欲しいと強く思ってはいなかったのですが、パートナーが子供好きで、育児をちゃんとやってくれそうだったので、産もうかなと考えるようになりました。

 すると、ライフプランについて考えるようになります。パートナーを見て、私も研究者になろうと決めていました。少なくとも、アカデミアに残ることに挑戦してみようと考えていました。ただ、ポスドクになってからの場所や任期はもちろんまだわかりません。任期のない職になるのはいつでしょう? 10年後かもしれません。当時私は25歳で、10年後は35歳です。35歳となると、不可能ではないとは思いますが、すぐに妊娠できるとも限りません。私は、こんな不安なことを先延ばしにしたくない性格でした。

 とはいえ、学生で産んで保育園に預けられるのでしょうか? 当時の育児に関する環境についてまとめたいと思います。当時住んでいた自治体は、学生というだけで認可保育園に入れるための点数が下げられ、フルタイム勤務の人よりも不利になりました。しかし、研究室があるキャンパスに保育施設がありました。そこは定員に対して空きがあり、学生でも不利にならずに預けられるところでした。これなら、子供を産んでも確実に復帰できます。私は、このような環境にいる学生のうちに、産みきってしまいたいと思うようになりました。私にとって一番怖いことは、預け先が見つからずに復帰できないことでした。

第一子について

 ここで、結果その1、第一子のときどうしたかをまとめます。子供が欲しいと思い、妊活を始めてすぐに25歳で第一子を妊娠し、26歳で出産しました。妊娠中はつわりが酷く、研究の進みは遅くなりました(詳しくはこちらの記事)。産後は、生後5ヶ月で予定通りキャンパスの保育施設に預けました。産前から復帰までは6ヶ月間休学しました。キャンパスの保育施設だったので、授乳に行けて、母乳育児をずっと続けることができました。私は母乳過多だったので、授乳に行けることは本当に助かりました。搾乳機が体に合わず、子供が最良の搾乳機だったのです。

第二子について

 次に現れる問題は、2人目どうする?問題です。私たちは夫婦ともきょうだいがいたので、子供にきょうだいはいてほしいと思っていました。とはいえ、母乳育児のせいか、私の生理がなかなか再開しませんでした(生理再開時期にはかなりの個人差があります)。結局、私は産後11ヶ月で生理が再開しました。余談ですが、生理のない生活は本当に楽でした。ということで、妊活を開始しましたが、なかなか妊娠しませんでした。お互い研究活動をしており、私の排卵日付近がどちらかの出張と被っていると、そもそも妊娠のタイミングすらとれません。そろそろ不妊治療かな? でも、妊娠中の体調が悪い時期にD論は書けないし、妊娠は諦めるか? と思っていた生理再開から1年後に、妊娠することができました。

 ここで、結果その2、第二子のときについてまとめます。私は27歳で第二子を妊娠し、28歳で出産しました。やはり妊娠中はつわりが酷く、研究の進みは遅くなりました(詳しくはこちらの記事)。産後は、生後3ヶ月で予定通りキャンパスの保育施設に預けました。産前から復帰までは6ヶ月間休学しました。ちなみに、すでに第一子は自宅近くの認可保育園に転園済みでした。年度途中で預け始めた第二子は、認可外加点ときょうだい加点で翌年度の認可保育園0歳児クラスを狙い、計画通り転園に成功しました。

3人目どうする?

 次に現れる問題は、3人目は…?問題ですが、結局やめました。私は第二子出産後半年で博士論文を提出しました。つまり、3人目を産むとしたら、ポスドクになってからの妊娠になり、不安要素が増えます。また、子供にきょうだいがいてほしかったので2人目は頑張りましたが、正直もうあのつわりは経験したくありませんでした。そもそも、毎日2人の子供の育児で手一杯です。物理的に3人目を見れる自信がありません。現状の4人家族でも十分うるさいにぎやかだし、楽しいし、これでもういいか!と思うようになりました。

学生出産のメリットとデメリット

 ここで、私の以上の体験談を踏まえた上で、私が考える学生出産のメリットを挙げたいと思います。まず、学生は融通が効くことが多いです。ポスドクになった今だからより思うことですが、ポスドクになると毎年なんらかの公募には出すようになりますし、非常勤講師や共同研究など休みにくい・休みたくない業務も増えてきます。また、業績が上がってくるとなおさら研究を休みたくないと私は思ってしまいます。招待講演を依頼された場合は絶対断りたくないですし、そのような可能性がまだ低い学生のうちは比較的自由なペースで研究できるように思います。

 しかし、もちろん学生出産のデメリットもあります。まず、致命的なのが保育園に入りにくい自治体があることです。復帰できる保証がなければ産めません。また、産休・育休がなく(学振は産休相当のものができましたが、私のときはありませんでした)、お給料をもらっていたとしても額は低いので(学振DCで月20万)、圧倒的にお金がありません。逆に言えば、これらを解決できるのならメリットの方が上回ると私は思います。

女性はいつ産むのが正解か?

 最後に、女性はいつ産むのが正解なのか、考えたいと思います。私の意見としては、女性はいつ産んでも何かしら犠牲にすると思っています。であるのなら、預け先があるなど環境が整っているときに産むのがいいと思います。

 そもそも産みたい時期があったとして、望んだときに妊娠・出産できるかどうかわかりません。私は第一子はすぐに妊娠できましたが、第二子は1年間かかりました。不確定性が大きすぎて、ライフプランを考えたとしてもその通りに行く保証は全くありません。私は予定通り学生のうちに2人産めましたが、正直2人目は間に合わないかなと思っていました。ギリギリ間に合いましたが、逆にギリギリすぎてポスドク1年目に向けた公募に応募する時期と臨月〜産後が被っており、学振PDの書類を提出したのは第二子出産1週間前でしたし、理研の基礎特研の面接は産後1ヶ月のときでした(コロナ禍だったのでzoom面接でとても助かりました。寝不足の中スライドを準備し、当日着たスーツはお腹が入りませんでした)。博士論文を提出したのは第二子が生後半年頃で、夜中に2、3回起きて授乳しており、寝不足でとても大変でした。新生児育児と博士論文の両立は誰にもオススメしたくないと私は思っています。とはいえ、私の選択は私にとって最善だったと今でも思っています。

おわりに

 子供をいつ産むか、何人産むかという問題は、個人差がありすぎて参考にならないことが多いと思いますが、私の体験談や考えから、少しでも何か得られることがあれば嬉しいです。

読んでいただきありがとうございました。

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