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英国の架空の被爆を描いたドラマ『核戦争後の未来・スレッズ(糸)』とドキュメンタリー『8日目に』(1984年にBBCで放送)

これまでの記事で紹介した通り、1983年に架空の被爆の惨禍を描いた劇場映画やテレビドラマが立て続けにアメリカで制作・公開されましたが

翌年、1984年にはBBCでたいへん重苦しいドラマ『核戦争後の未来・スレッズ(糸)』が放送されました。映画『ボディガード』(1992年、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが主演)を監督したことで知られるミック・ジャクソンが監督した作品です。

【 日本語字幕付 】
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8018199
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8018738
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8019452
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8019767
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8021571

このドラマが放送された翌日には(核戦争後に地球が寒冷化する)核の冬を主題としたドキュメンタリー番組『8日目に』も放送されました。

https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.222.4630.1283

『核戦争後の未来・スレッズ(糸)』と『8日目に』に続いて、識者による討論番組も放送されました。

いまから振り返れば、1985年にゴルバチョフがソヴィエト連邦の大統領に就任して以降ゆっくりと東西冷戦は終焉に向かいますが、1983年から1984年にかけて大西洋の両岸で核戦争に対する恐怖が高まっていたことが伺えます。

『核戦争後の未来・スレッズ(糸)』が扱った核戦争後のイギリスの惨状は商業的な劇場映画やスポンサー企業のCMで制作されるテレビドラマには見られない描写です。お時間があれば(日本語字幕付の)低解像度の映像をご覧ください。

【 日本語字幕付 】
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8018199
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8018738
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8019452
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8019767
https://www.nicovideo.jp/watch/sm8021571

オープニング(タイトルが表示される前)

In an urban society, everything connects.
Each person's needs are fed by the skills of many others.
Our lives are woven together in a fabric, but the connections that make society strong also make it vulnerable.

現代社会では全てが密接に結合している。
各個人の生活が多数の人々の技能で支えられ、複雑に織りなされているのである。
それが社会を強力にする一方、傷つき易くもしている。

※ ドラマは(織物の経糸と緯糸ではなく)蜘蛛の糸と蜘蛛の巣のクロース・ショットで始まります。


追記

BBCは古くから核兵器に関わる問題を真摯に報道していたようです。

アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞(1967年)
受賞


https://corinthfilms.com/films/nuclear-nightmares/




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