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国境を出てから Vol.5 ー難民生活から帰還までー

前回までのあらすじ

満ソの国境を出て、命からがら、満州の首都、新京に辿り着く。そこで新たな生活が始まる。

今回

我々 難民は明日の糧を得るべく必死だ。迫撃砲が落ちたり自爆があったり共産軍の拉致を逃れる為 地下に潜んだり。一日とて安らかな日はなかった。

二十一年七月末から内地への引揚げが行われた。蒋介石だったから案外早く実行されたと聞く。一年間の苦難は何日話しても尽き無いが、とに角佐世保に上陸。【でも国境から苦難を共にした一人が既に上陸が開始された時なくなられた。心境や如何に。身の毛のよだつ様な悲しい事の連続でしたが内地に引揚げ】(※ 【】内の文章は、取り消し線がしてあり、途中で途切れていました。)京都に落ち着いたのは昭和二十一年八月二十四日でした。

中央軍から主人を迎えたいと言われたが柔道をやり暗号電報を扱ってゐたので。私には編物を世話し食べる事は心配させないと誘われたが 唯内地へ帰りたい一念だった。

二十一年七月末から引揚げが行われた。蒋介石だったから早く実行されたと聞く。一年間の苦難は何日話しても尽きないが 親子六人引揚船に乗れた。
五島列島が見えた時の嬉しさ 今までの苦労はフっ飛んでしまった。

八月十六日 佐世保港に上陸し 八月二十四日 京都市に到着したのは昭和二十一年八月二十四日でした。


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