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変わりゆく鉄道

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西武4000系の秩父鉄道線内運用が華やかだった時代

西武4000系の秩父鉄道線内運用が華やかだった時代

先の記事(秩父鉄道に誕生した「直通急行」の性格)にて、「御花畑行きは定期列車としてはいつ以来の設定なのか」と書いたのですが、コロナ計画運休を除けば1999年12月の秩父鉄道がワンマン運転を開始する前までのようです。私自身この頃の記憶がどこかへ行ってしまっていたのですが、同時点での西武鉄道最新ダイヤである「1998年3月26日改正ダイヤ」をみると、西武車の秩父鉄道線内運用がかなりハードに行われていた

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特急復活の地鉄。富山地方鉄道2015年改正ダイヤの優等列車を振り返る

特急復活の地鉄。富山地方鉄道2015年改正ダイヤの優等列車を振り返る

2023年3月27日、富山地方鉄道から4月15日ダイヤ改正で特急列車の復活が発表されました。冬ダイヤ以外ので「うなづき」の設定は見送られましたが、「立山」やエリア特急「黒部」、1本ながら「アルペン」も設定され、少し賑やかさが戻りそうですね。

さて、富山地方鉄道の特急・急行ダイヤを振り返るシリーズ第6回。今回は2015年2月26日改正ダイヤを取り上げます。この改正は北陸新幹線・長野~金沢間延伸、黒

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秩父鉄道に誕生した「直通急行」の性格

秩父鉄道に誕生した「直通急行」の性格

相鉄新横浜線・東急新横浜線開業に湧く、2023年3月18日ダイヤ改正。相鉄直通に直接は絡まない西武鉄道ですが、土休日の秩父鉄道との直通列車に変化がありました。

まず、秩父鉄道から池袋線飯能へ向かう直通が消滅しました。これによって、秩父鉄道御花畑駅の西武線直通用ホームから西武線内へ向けた乗車をすることは、一旦なくなったわけです。それはダイヤ的には最も大きなことですが、趣味的な注目としては下りの直通

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特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2013年改正ダイヤの優等列車を振り返る

特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2013年改正ダイヤの優等列車を振り返る

富山地方鉄道の特急・急行ダイヤを振り返るシリーズ第5回。今回は2013年12月26日改正ダイヤを取り上げます。前年の2012年12月21日にも改正が行われていますが、その改正は特に優等列車についうて大きな変化はありませんでした。今改正は、日中の普通列車の一部削減、滑川発着列車の一部中滑川発着への短縮など、やや縮小ムードの改正となっています。

本線は朝ラッシュ急行に変化

本線の下りでは、平日の「

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阪急京都線に急行が復活

阪急京都線に急行が復活

2022年12月17日の阪急ダイヤ改正は、「準特急」の誕生や京都本線に「急行」の復活など、ダイヤ形態そのものに大きな変化はなさそうですが、エポックメイキングなものとなりそうです。

新設される準特急は快速急行からの名称変更となり、2024年からの特急系統への座席指定サービスを見据えたものとのこと。そして京都本線で15年ぶりに復活する急行は現在の快速からの変更で新たに西京極にも停車。前回の急行とは性

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特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2011年改正ダイヤの優等列車を振り返る

特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2011年改正ダイヤの優等列車を振り返る

富山地方鉄道の特急・急行ダイヤを振り返るシリーズ第4回。今回は2011年12月25日改正ダイヤを取り上げます。前回改正から4年以上が経ちますが、この改正では列車ダイヤの変化で目立ったものはありません。しかし、この改正で本線平日朝ラッシュ時の4両編成での運転が消滅しました。優等列車についても一部その影響で列車の変化が出ています。そしてもう一点、車両面においては16010形アルプスエキスプレスが本格デ

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特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2007年改正ダイヤの優等列車を振り返る

特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2007年改正ダイヤの優等列車を振り返る

富山地方鉄道の特急・急行ダイヤを振り返るシリーズ第3回。今回は2007年3月26日改正ダイヤを取り上げます。前回の2004年改正で平日日中の本線普通列車が寺田~上市間で毎時3本化、上市~滑川間で毎時2本化されましたが、今改正では電鉄富山~滑川系統が電鉄黒部まで延長され、上市~電鉄黒部間で毎時3本が確保されました。概ね2本だった土休日も1本増発された時間帯もありました。

さて、特急・急行列車はどう

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地鉄分補給旅、特急なきアルペンルート(3)特急「立山」に期待

地鉄分補給旅、特急なきアルペンルート(3)特急「立山」に期待

本宮駅から早朝の常願寺川沿いの集落を散策し、有峰口駅までやってきました。有峰口駅は2020年にリニューアルされたのですが、かつての姿を途中下車して見ておかなかったことを後悔しています。

さて、有峰口から上り列車で富山市街地に戻ります。有峰口6:34発(306列車)は先ほど乗った快速急行の折り返しです。早朝の立山発列車、車内には乗客はゼロでした。しかし、私と一緒にこの列車には顔見知りらしき2名の「

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地鉄分補給旅、特急なきアルペンルート(2)朝の快速急行

地鉄分補給旅、特急なきアルペンルート(2)朝の快速急行

前日夜に富山入り。地鉄の平日夜間の利用状況を確認しました。
2022年4月29日(祝)、3年ぶりとなる外出制限なしのゴールデンウィーク突入。今回の旅の本命である、早朝の立山線「快速急行」に乗車します。

午前5時過ぎ、電鉄富山駅改札へ向かうと、有人改札の手前には改札を待つ列が作られていました。その時点で10名程度だったでしょうか。初発の宇奈月温泉行きが出発し、改札が始まる直前には列は15人くらいま

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地鉄分補給旅、特急なきアルペンルート(1)地鉄の平日深夜輸送

地鉄分補給旅、特急なきアルペンルート(1)地鉄の平日深夜輸送

2022年4月28日夜、ゴールデンウィーク突入の前日に思い立って富山の地に足を踏み入れました。北陸新幹線がなければ実現できなかった行路。

4月1日のダイヤ改正で特急列車が定期ダイヤから消滅した富山地方鉄道。ゴールデンウィークに突入するタイミングで、果たしてどの程度の地鉄による観光利用があるのかを見てみたくなったのです。

私自身、アルペンルートが開通する4月~11月の時期に地鉄を訪問するのは8年

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特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2004年改正ダイヤの優等列車を振り返る

特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2004年改正ダイヤの優等列車を振り返る

続いて2004年3月改正ダイヤです。このダイヤ改正では特急のワンマン化が実施されました。よってこの改正以降、多客期に一部例外はあるとしても、通常は特急は2連で運行されています。
また、本線普通列車では日中に増発が実施され、電鉄富山~上市間で毎時3本、上市~滑川間でも毎時2本が設定される"攻め"の改正でした。

さて、特急・急行の運行を見ていきましょう。これまでのダイヤと違って、明確に平日ダイヤ・土

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特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2000年改正ダイヤの優等列車を振り返る

特急消滅の衝撃。富山地方鉄道2000年改正ダイヤの優等列車を振り返る

2022年4月15日ダイヤ改正。富山地方鉄道から定期特急列車が消滅します。昨年4月のダイヤ改正で、特急「アルペン」1本(シーズンオフは特急「うなづき」に変更)を除いて特急列車が削減されてしまったのですが、ついに全廃の時が来てしまいました。コロナの状況が長引いてしまったとはいえ、この状況は寂しい限りです。

それだけではありません。平日夕方の下りに設定されていたローカル輸送を目的とした急行も消滅した

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6050系時代のおわり、東武日光線次代へ

6050系時代のおわり、東武日光線次代へ

6000系の車体更新車として登場し、80年代後半から東武快速を担った6050系。快速は2006年改正で大半が区間快速に置き換わり栃木県内の速達性を失い、2017年改正で南栗橋分断による快速廃止。朝夕は急行・区間急行として辛うじて優等列車は残ったものの、20400系の増備が進むにつれて運用を徐々に失い、昨年(2021年)からは急行の任も明け渡すようになっていました。

2022年3月12日ダイヤ改正

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飯能を境に向きを変えて【系統分離】

飯能を境に向きを変えて【系統分離】

前回、東武鉄道の本線系統が久喜、南栗橋で分離されていったことを書きましたが、西武鉄道では同じ池袋線で飯能を境に系統が分離されています。

西武秩父線は吾野から先池袋を起点に埼玉県南西部エリアの通勤路線である西武鉄道池袋線。一般列車のほとんどが飯能でそれぞれの方向に折り返します。飯能以西、途中の吾野から先の西武秩父線・西武秩父までが一本の路線のようなダイヤとなっています。東武の久喜や南栗橋のように近

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