のらとナースの見所

キャラクターの演者への依存度が両極端な二人が同じ目的を持ったの、本当に見応えがある。ここから問題がどう解決されるのか、見所だ……!


キャラクターの遍在と設定

今のところ、キャラクターの遍在度合いで言えばのらきゃっとは全Vtuberの中でもトップクラスに位置していて、対する薬袋カルテの彼女らしさは本人(/〼医さん)にしか出せない部分が大きいというのは多くの人が認める所じゃないかなーと思う。

これはもちろん演者の能力への依存度の違い(のらきゃっとがノラネコPに依存しているのは言葉選びとVR操演くらいなのに対して、薬袋カルテは動画内のほとんど全てを〼医さんの能力に依存させている)の話でもあるんだろうけど、同時にそれぞれのキャラクターの設定という面にも原因はあるかもしれない。

以前ののらきゃっと論考でも少し話したけれど、のらきゃっとの世界観は多くの人にとってなんとなく理解できるもので、根幹となる本人の設定も(もちろんいい意味で)単純で少ない。「のらきゃっとはこういう人物」「これさえ満たしていればのらきゃっと」というのがわかりやすいから、二次創作ののらきゃっとがのらきゃっととして成立するんじゃなかろうか?

これを突き詰めたのが東方の二次創作だと思う。根幹となる設定(「博麗の巫女は妖怪を退治する」「幻想郷は忘れられたものがたどり着く」とか)さえ守っていれば自己解釈で人柄を改変したり、オリジナル設定をふんだんに盛り込んでもキャラクターや世界観の同一性が保たれているし。
追記
そういえば鳩羽つぐがファンアートでアルミホイルを叩いたり火山口を覗き込んだりしてたのも、「これさえ守れば」がはっきりしていた(彼女の場合は外見か)からか。

一方で、薬袋カルテの方はと言うと、世界観も人物像も視聴者に把握できない部分が多く「これさえ守っていれば」と言えるような部分が掴みづらい……掴みづらくないですか? (私だけだろうか?)
ともすれば物語部分に重きを置いて作られた時点で、作者も気付かないうちにキャラクターの遍在がトレードオフに差し出されていたのかもしれないし、なんとも難儀な話には違いない。


……とはいえ、私はこういう悪状況を覆すアイデアが見たくてたまらないし、薬袋カルテには是非とも他の誰かでも演じられるようなキャラクターになってほしい。なぜなら私が見たくてたまらないから。

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