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直して、直して。

物は壊れる。
壊れないものはない。

しかし、直すのにあまりお金がかかるのも困る。

多分、その物への愛着が強ければ強いほど、多少の金額には目をつぶってでも直したい。

しかし、たいして思い入れのない道具とか生活便利品となると、一気にそのハードルは高くなる。

GW中に、コーヒーミルが壊れた。
ナイスカットミル という製品である。

3万円くらいの品物。

三年半くらい使用。1日1回か2回の使用。

結構ちゃんと分解掃除しながら丁寧に使っていたと思っている。

ヒューズが突然飛び、入れ替えて作動後2秒で予備のヒューズも飛び、電気屋で買った新品のヒューズも同じく2個飛んだ。

周りの使用者にも聞いてみたけど、そんな話聞いたこともないとのこと。

念のため、ネットでナイスカットミル 用のヒューズをネットで買い、届いたので入れたら、やはり2秒で飛んだ。

メーカーに問い合わせてみたら、返信が来て、状況からすると、モーターの不具合で、修理には『送料別』で『2万円から2.5万円』は最低かかるとのことだった。

新品はいまでも『3万円』で買える。

そのメールをどう読んでも、『買い替えたら?』と読める。

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このVANSは10年以上前に確か13800円くらいで買ったもので、レザーのチェッカーが気に入っている。クッション性のあるインソールも足に優しくずっと履いている。

2回くらいフルメンテしている。つまりレザークリーニングと踵の減りを埋めたのだけど、合わせると12000円くらいする。

こいつはもう買えない物だ。

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珈琲豆を手挽きでゆっくり挽きながら考えてみると、自分にとってリペアとか修理は金額の大小ではなく、その物への執着や愛着なのだと改めて気づく。

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連休中に自転車のパンクを直してもらった。
今日はブレーキを直してもらった。

それぞれ、1000円 1500円 かかったが、全く気にならないし、むしろ自転車屋のおじさんに感謝すらしている。10数年間乗り続けている愛車はジャックと走る時の二人の距離のバランスがよく、ほかの自転車ではうまく走れないのだ。いや、走れないことはないけど、しっくりこないというか。。自転車屋のおじさんが嬉しそうに新しいブレーキについて説明してくれた。このひとは直しながら乗ることを当然だと思っている。店先には新品の自転車が何台も並んでいる。

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結局、直しながら乗るのも、直しながら履くのも好きなのだ。
だが、、ナイスカットミル は捨てることにした。

しばらく、このメーカーの新品を買いたくない気分だ。
このメーカーには、物を大切にして使い続けて欲しいという文化がないことが、修理費とメールでわかってしまった。

新しい物が売れないと会社は困る。それは理解できる。

だけど、コーヒーミルは、珈琲を愛する人のためにあるものだ。

新品とほぼ同額の修理代は、ちょっと残念なメーカーの文化だと思う。

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珈琲を愛する人が焙煎した珈琲豆を、珈琲好きが、挽きたてで味わうための道具がコーヒーミルだ。

主役は珈琲豆なのだ。

だから、しばらく手間がかかっても手挽きで珈琲を淹れることにして、その分、珈琲豆を買うことにする。

手挽きに疲れたら、、、、。
実は、珈琲店を営む友人からは『ミルッコ』という製品をオススメされている。

これがまた静音設計で色気のあるコーヒーミルであり、実はすごく心が揺れている。

物欲とは、綺麗事ではないところも多々ある。

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