プロがePubファイルを制作する2つのソフト
制作部長の喜田 成将です。
プロがePubファイルを制作する2つのソフト
電子書籍を出版するためによく利用されるePubファイル。
このファイルを作る方法は、いろいろあります。
インターネット上の無料サービスだったり、
Macに標準で搭載されているPagesという文章作成ソフトだったり。
今回は、電子書籍出版社のようなプロは
どのようにePubファイルを制作しているのか紹介します。
大きく分けて2つに分かれる
プロがePubファイルを制作する場合、
大きく分けて2種類のソフトが利用されています。
1つはAdobe InDesign(アドビー・インデザイン)、
そしてもう1つはAdobe Dreamweaver(アドビー・ドリームウィーバー)。
どちらもAdobeという会社から発売されている、
プロの業務にも対応できる高性能なソフトです。
ただ、どちらもePubファイルを作るための
ソフトではありません。
ここからはこれら2つのソフトについてと、
どのようにePubファイルを制作しているのかを、簡単に紹介します。
1.InDesign
InDesignは、書籍や雑誌、小冊子のような
印刷物を作るためのソフトです。
このソフトで印刷物のレイアウトを作って印刷する
という使い方が一般的で、印刷業界では広く活用されています。
そして、このInDesignには、
レイアウトしたデータをePubファイルとして
出力する機能が搭載されているのです。
ただし、InDesignでレイアウトしたデータから
ePubファイルを作ればいいのかというと、そうではありません。
InDesignの豊富な機能すべてをePubファイルでは反映できないからです。
そのため、見た目だけを意識してレイアウトをしてから
ePubファイルを作成すると、レイアウトが崩れてしまったり、
文字化けを起こしたりします。
ただ、出版業界では書籍や雑誌の印刷のために
必ずInDesignでレイアウトを行います。
そのため、そのデータからePubファイルを制作しているわけです。
2.Dreamweaver
2つ目のDreamweaverは、
ホームページ制作ソフトです。
プロのホームページ制作会社などでも使用しているほど
本格的で高機能なソフトになります。
なぜにePubファイルをホームページ制作ソフトで作るのかというと、
実はePubファイルの中身は、ホームページの記述が
基になっているからです。
やや専門的な単語を使うと、
ePubファイルはxhtmlで記述されています。
そのため、ホームページ制作ソフトを使用することにより、
効率的にePubファイルを制作できるのです。
ホームページ制作会社がePubファイルを制作している場合、
Dreamweaverを使用していると考えて間違いないでしょう。
以上のように、
ePubファイルは出版関連の会社が
制作する場合はInDesign、
ホームページ制作関連の会社が
制作する場合はDreamweaverで制作されることがほとんとです。
弊社はDreamweaverです
弊社では、印刷による出版は行っておらず、
かといってホームページ制作会社でもありません。
もともと電子書籍専業として立ち上げられたので。
そのような電子書籍を専門に扱う弊社では
どうやってePubファイルを制作しているのかというと、
2つ目に紹介したDreamweaverです。
その理由は、ePubファイルの規格がサイトに準じているため、
Dreamweaverを使うと細部にわたって
レイアウトや調整を行うことができることが挙げられます。
つまり、
ePubファイルの仕様を最大限に活かすことかできるのです。
一方のInDesignは、印刷を前提としたソフトです。
そのため、閲覧する端末によって1ページの行数や
1行の文字数が異なるePubファイルを制作するためには、
どうしても無理がある印象があります。
ですから、もし個人でプロのような電子書籍を出版したいと考えていたり、
これから電子書籍出版事業を始めたいと考えておられるなら、
DreamweaverでePubファイルを制作することをお勧めします。
DNAパブリッシング株式会社
制作部長 喜田 成将