糖尿病指導でも運動や食生活の改善、内服やインスリンの管理など行ってほしい行動は多いと思います。 患者さんとコミュニケーションをとり、いろいろな情報を伝え、個別に目標設定を考えていると思います。 行動の内容や目標、情報を伝える方法を考えるのに 目標設定 →「SMART」 伝える方法、コミュニケーションの仕方 →「MSCREFS」 というものがあります。 「SMART」 S:Specific 具体性 何をするか具体的な目標を考える M:Measur
公衆衛生学上で、行動変容の考えは重要であり、行動変容を狙いとした介入は様々です。 今回は、行動変容モデルの一つであるTranstheoreticalModelというものがあります。 このモデルは前熟考期、熟考期、準備期、実行期、維持期5段階に分かれており、行動変容の過程を説明するものであり、対象者がどの段階にいるかで対応が異なり、各段階に応じた対応指針があります。 糖尿病指導においても行動変容は起こすには、行動変容ステージを見極め対応することが必要です。 段階を無視し
4月から大学院に通い始めました。 人間科学、心身健康科学を学んでいます。人間の健康を、身体の健康と心の健康から考えるという分野です。自分の専門とする糖尿病指導に合っていると思っています。これから大学院で学んだことをアウトプットして自分の勉強とすること、記事を見ていただいた糖尿病指導に関わる方の役に立てれば良いなと思い記事を書いていきます。よろしくお願いします。「行動変容」 現在「行動科学」についての講義を受けています。そこで「行動変容」について少しずつ書いていきます。コロナ
先日、「身体活動量」についてのセミナーありとても勉強になりました。 「身体活動量」を増やすことは糖尿病の運動療法でとても重要です。 看護師さんも運動指導の際に意識していただけると、指導に幅が広がるのではないでしょうか。 良ければ参考にしてください。 「身体活動とは」「身体活動」=「生活活動」+「運動」です 運動指導の際、「ウォーキングや筋トレをしてくださいね~」と、説明しがちですが、なかなか運動の時間をとれる人は少ないです。 日本糖尿病学会の調査成績では、糖尿病患者が運動
糖尿病患者への運動指導は、運動種目の選択や、負荷・回数等を個別に設定するのが理想的であり理学療法士が専門性を発揮できる分野です。 しかし、リハビリテーション料を算定できない患者への理学療法士の関わりは糖尿病教室に限られ、看護師が運動指導を行うことが多いのが現状です。 看護師による、運動療法指導にあたっての問題点として ・指導に十分な時間が取れない ・適切な指導ができる自信がない ・糖尿病運動療法指導のガイドラインがない ・指導しても患者が実施しない ・施設や設備がない
今の想いや目標を文章にしてみました。 長文ですがよろしくお願いします。(文字数:約3000、約10分) ビジョン 病院の壁を越えて、地域や教育現場で糖尿病療養指導、フレイル対策指導を行える人間になる。 (理学療法士として、糖尿病療養指導士として、サルコペニア・フレイル指導士として) 「入院してからの介入のみでは遅い」 「入院前~退院後と継続した介入が必要」 と感じる一方で、地域のクリニックや外来の運動指導は看護師などが中心となっている現状から、地域やクリニックで働く方
糖尿病患者の高齢化糖尿病治療の目標は 「健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持」 「健康な人と変わらない寿命の確保」 と言われています。そのためには糖尿病合併症の予防、発症、進展の阻止が重要と言われています。 近年では糖尿病患者さんの寿命(40歳時点での平均余命)は、一般の平均的な日本人と変わらなくなってきています。 さらに糖尿病患者さんの死因も大きく変わり 1970年代 →死亡の40%は血管合併症 2001~2010 →血管合併症による死因は5%程度
フレイルとはフレイル(虚弱)って聞いたことありますか?最近NHKでも特集をやっていたり、国会でも議員さんが「フレイル対策を~」と言っていた(様な気がします)。 フレイルとは 「加齢に伴う機能変化や、予備能力低下により健康障害に対する脆弱性が増した状態」 を表します。 簡単に言うと「自立した生活ができる健康な状態」と「介護を受けなければならない状態」の中間の状態を言います。 「フレイル」は健康な状況に戻ることが可能な状態であることが特徴です。「フレイル」の段階を経て、
ー運動の効果ー運動には血糖値を低下させる以外にも、運動には様々な効果があります。 がんの予防、認知症の予防、心血管疾患、フレイルの予防などの効果があります。 糖尿病患者さんでは、がんや、認知症、心血管疾患、フレイルなどになりやすいと言われていますので運動をすることで血糖コントロールのみでなく、それらの予防効果も得られます。 ー筋トレすると何が良いかー筋トレにより筋肉量・筋力が増加します。 筋肉量が増えることにより、基礎代謝が更新し、消費エネルギーの増加につながり、より
糖尿病の運動療法は有酸素運動(ウォーキングなど)だけでなく筋力トレーニング(以下筋トレ)も大切なんです。 筋トレの有用性最近糖尿病患者さんでの筋トレの有用性が多く言われています。 筋トレの効果 ・筋肉量・筋力の増加 ・インスリン抵抗性の改善 ・骨粗鬆症の予防 ・フレイル、サルコペニアの改善・予防 など様々な効果が得られます。 筋トレ指導してますか?普段、糖尿病教育入院中の運動指導をしていますが、患者さんにアンケートを取ったり、話を聞くと、 「とりあえがんばっ
‐Kさんの糖尿病・フレイル教室とは‐糖尿病やフレイルについて、予防の運動の仕方などを書いていきます。 ‐なぜnoteを始めようと思ったか‐理学療法士として病院で、糖尿病やフレイルについての指導をしています。最近、入院してからの指導のみではなく、入院前~入院後と継続した介入が必要と感じています。 しかし、地域やクリニック、外来での運動指導は看護師さんなどが中心となっており、理学療法士は病院以外ではあまり関われません。 そこで、地域やクリニックで働く看護師さんのために運動療