行動を変えたい
公衆衛生学上で、行動変容の考えは重要であり、行動変容を狙いとした介入は様々です。
今回は、行動変容モデルの一つであるTranstheoreticalModelというものがあります。
このモデルは前熟考期、熟考期、準備期、実行期、維持期5段階に分かれており、行動変容の過程を説明するものであり、対象者がどの段階にいるかで対応が異なり、各段階に応じた対応指針があります。
糖尿病指導においても行動変容は起こすには、行動変容ステージを見極め対応することが必要です。
段階を無視して助言をしても効果がないことが言われています。
例えば前熟考期、熟考期にいる患者に対していきなり「運動してください」と言っても逆効果です。
糖尿病に関して知識のない方はこの段階にいる人が多いですが、この段階では問題を意識化することが重要です。
まずは自分の生活を振り返り、普段の活動量や運動習慣、運動機能評価やフレイル評価を行い、患者さんがどんな状態なのかを知らせてあげることが重要です。
また、運動しないことのデメリット、運動することのメリットを説明し気づかせることなど、知識の提供や体験を与えることも重要です。
社会政策なども間接的に行動変容に関わっていると言われており、健康行動を促すために様々な方法を利用し行動変容を起こすことを考えていくことが重要です。
いきなり指導というよりもまずは患者さんの状況を把握し、問題点を一緒に見つけて、解決策を見出すことが行動を変えるポイントですね。
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