組織に対するロイヤリティ
最初の会社では、「採用してくれたから」というよくある謎の恩義と、ベンチャーだったこともあり「この会社は頑張ればもっと大きくなる」という根拠の無い期待感を持っていたため、「会社のために頑張る」という気持ちを持っていました。
いわゆる、帰属意識とかロイヤリティ(忠誠心、信頼感、愛着)というやつですね。
▼ 転職して帰属意識は無くなった
エンジニアとして転職し、お客様である相手先の会社に派遣されるようになると、自社へは毎月最終営業日の1日だけ締め処理のために帰社し、残りの日はお客様先の会社に常駐するようになっていたため、会社に対する帰属意識は無くなっていきました。
派遣社員や、業務委託社員、派遣契約で常駐しているエンジニア等にはよくある話ではないでしょうか。
月に1度しか帰らない会社に対しては、ほとんど帰属意識が無いため、会社が社員のために飲み会やら勉強会やら何かしらのイベントを開いても、どこか少し冷めた目線を持つようになりました。
▼ ロイヤリティの有無による違い
会社や組織に対するロイヤリティがある/ないでどんな違いがあるのでしょうか?
僕は、どちらの経験もあるので考えてみました。
<ロイヤリティがある場合>
・自分が組織の中心に居る気がする
・会社/組織のために!と頑張れる
・仲間意識が強くなる
・責任ある仕事にやり甲斐を感じて嬉しい
・一歩間違えると社畜、視野が狭まる
<ロイヤリティが無い場合>
・仲間意識は生まれない
・会社/組織に縛られず、客観的に見れる
・会社/組織で出世したり中心になることは無い
・責任ある仕事は負担に感じて嬉しくない
会社/組織に対してロイヤリティがあれば良いというものでも、無い方が良いというものでもありません。どういう生き方、働き方をしたいかをご自身でお選びいただければ良い話です。
▼ ロイヤリティのある人とない人が混在する組織
ロイヤリティがある人のみで構成されている組織があるならば、おそらくその組織は繁栄するでしょう。代表的な例が以下です。
・紀元前27年〜西暦200年頃の古代ローマ帝国
・西暦1640年〜1750年(元禄期〜正徳期) の徳川幕府
・サッカーにおける 1990-1994シーズン&2008-2012シーズンの FCバルセロナ
こういった組織は稀で、むしろほとんどの会社/組織は、ロイヤリティがある人を中心に組織をまわして、何人かロイヤリティの無い人が散見しているという状態です。
ここで、お互いがお互いに対して「あいつらなんとかしろ」とか「あいつらが悪い」と思ってると、組織は崩壊していきます。
組織にロイヤリティを持っている人は、「あいつは会社にやる気が無い」なんて思ってちょっと見下しがちだったり、なんなら「なんで本気でやらないんだ!」と怒ったりします。
逆に、組織にロイヤリティを持たない人は、「あの人は色々押し付けてくる」とか「お給料分の仕事はするけどそこまでやりたくないなー」なんて冷めた対応を取ります。
このようにお互いがお互いに対して敵対している状態は確かに極端な例ではありますが、とはいえロイヤリティのある人とロイヤリティの無い人が混在している状態の会社/組織においては、お互いどのように関わっていくのが良いのでしょうか?
僕も色々な会社/組織に属してきて見てきたことや、歴史上の組織から、次回色々考えていきます。