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揺れるムダ毛と思い出


秋のそよ風になびいたのは、腕のムダ毛たち。
初の髪の毛ロングに挑戦中、なかなか伸びない髪の毛に苛立ってたけど、そよそよしてる腕毛をみるに、毛は確かに伸びるんだと自信をもらった。

けど、剃らな。女子として。
とか思いながら、ふとデニール先輩を思い出した。

めちゃめちゃ毛深くて夏暑そうで冬あったかそうだった高校時代の先輩。
制服のズボンをまくってる時にみえるスネ毛が60デニールのタイツやんって思ったからデニール先輩と勝手に名付けて心の中で呼んでた。

セーター着てるのなんか見たことなくて、
真冬でもシャツ一枚にアウターのみ。
長袖をまくったたくましい腕を見るたびあったかそうな天然肌着がみえた。

恋心とかではまったくないけど、寒い冬にそれが見えると心がふわってなった。
謎の清潔感と安心感があって。
心があったかくなるというか。

もうすぐデニール先輩のシーズンか。
ムダ毛、もうちょっと育ててみよかな。
剃るのめんどいだけやけど。

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