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対人スキル 『ビジネス編』

3.対人スキル「ビジネス編」
3-1.交渉スキル
3-2.プレゼン(話し方)スキル
3-3.コーチングスキル
3-4.セールス(販売)スキル


次編↓↓↓

4.目標達成・問題解決スキル(実現スキル編)
4-1.ゴール設定(目標設定)スキル
4-2.思考スキル
5.目標達成・問題解決スキル(管理スキル編)
5-1.目標管理
5-2.タスク管理
5-3.時間管理
まとめ


3<対人スキル『ビジネス編』

対人スキルの「ビジネス編」とは、顧客との商談など、ビジネスシーンで役に立つスキルです。これを身につけることで、説得力のある話し方ができ、相手からの信頼を獲得し、高い成約率などの結果に結びつけることができます。


3ー1< 交渉スキル

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交渉スキルは、当初、意見や方向性の違う相手と話し合うことで、一つの意見に合意するよう導いていくスキルです。

例えば取引先にサービスを提案した際、価格がネックと言われたとします。
いくらであれば導入してもらえるのか、または、他に何をセットで付けたら折り合えるのか、価格以外の付加価値を認めていただけないか、というような様々な観点から交渉していきます。それにより、最終的にWin-Winの(双方にとって納得できる)結論を導き出すことができます。

さて、交渉スキルには、主に以下のような力が重要となります。


① 情報収集力
② 相手のこだわりを見抜く力
③ 実権者、味方を見つける力
④ 落としどころを見つける力

具体的には、下記のようなものです。


① 情報収集力

交渉相手やテーマについて、できる限り多くの有益な情報を集める力です。例えば、交渉の場で、思いもよらない事実に直面してうろたえてしまうことがあります。様々なケースを想定し、できるだけ対応できるような準備を整えておきます。

② 相手のこだわりを見抜く力

相手の譲れないポイントをつかむ力です。相手の価値観や、代表する組織のミッションなど、大義名分を通してあげることが大事です。

③ 実権者、味方を見つける力

誰の意見を押さえておくか、誰を通して交渉するか見極めるという力です。ビジネスでのカウンターパーティ(相手方担当者)はもちろんのこと、その報告ライン、最終決断者の考え方や趣味嗜好を知っておくことも役に立ちます。

④ 落としどころを見つける力

自分としてどの範囲なら合意できるか、また最低ラインとしてここは譲れないという点を明確にしておく力です。ここがぶれなければ、迫力のある交渉ができます。


こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。


●インターネット情報だけでなく、周辺人物、関連取引先などあらゆるルートから情報を集める努力をする。そのために日頃から良好な関係を築く
●自分サイドも、1人で作戦を立てるではなく、上司やチームメイトなどと予めよく相談して、状況の共有と結果のシミュレーションをしておく
など


3-2<プレゼン(話し方)スキル

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プレゼンスキルとは、ここではマンツーマンの会話ではなく、大人数に向けて意見を発信、伝える力とします。

基本のプレゼンスキルを身につけると、例えば数人相手の会議室での商談から、大きな会場での発表や講師役まで自信を持って臨むことができます。

プレゼンスキルには、主に以下のような力が重要となります。

① 分かりやすくまとめる力
② 聞きやすく話す力
③ 説得力をつける力

具体的には、下記のようなものです。


① 分かりやすくまとめる力

話したい内容のうち、最も伝えたいことを選び抜き、話の始めと終わりではっきりと伝えます。会議室などで投影するスライドやフリップを作る場合は、書き込みすぎず大きな文字ではっきりと見えるようにするとよいでしょう。

② 聞きやすく話す力

まずは緊張をほぐし、良く通る声や目配りによって、聴衆一人一人に話しかけるようにしていくと聞き手も気をそらさずに聞いてくれます。

③ 説得力をつける力

根拠となる事実、数字などを的確に用いることで、話が面白いといった雰囲気だけではなく「なるほど大変だ」「それでは協力しなくては」といった気持ちを聴衆から引き出していきます。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。


●伝えたいメッセージを絞る練習をする。プレゼンで1枚のスライドしか出せないとしたら、と仮定して資料を作成する
●一人で、または周囲の人に協力してもらい繰り返し練習する
●プレゼンテーションの講座に通う
など


3-3<コーチングスキル

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コーチングスキルとは、相手の話をよく聞き、寄り添うことで、前向きな気持ちに変え、相手が前進するサポートを行う力です。そのサポートとは、相手が望んでいる結果と現状の間にあるGAPを埋めることです。

例えば実績が上がらず悩んでいる部下から相談を持ち掛けられた場合、このスキルを利用して落ち込んでいる状態から抜け出し、建設的な考え方ができるように導いていく。

そして最終的には部下自身が持ち直し、チーム全体の成績も上げることができるようになります。

コーチングスキルには、主に以下のような力が重要となります。

① 承認する力
② 傾聴する力
⑤ フィードバックする力

具体的には、下記のようなものです。

① 承認する力

相手の状況をじっくり聞き、低迷して悩んでいるその人自身の存在価値を認めてあげることがポイントです。

② 傾聴する力

コミュニケーションスキルでも述べましたが、他人に聞かれない場所でリラックスした雰囲気で、相手の言うことを否定せず、上手にあいづちを打ち言いたいことをすべて言わせてあげる力です。

③ フィードバックする力

こちらの見立てを押し付けたり評価したりするのではなく、話を聞いてこちらが感じたこと、客観的にこう見えますよということを伝える力です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

●コーチングの書籍を読む、講座を受講する
●落ち着いた気持ちで、相手の話八割、を心掛ける
など


3-4< セールス(販売)スキル

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セールス(販売)スキルとは、営業成績を上げるための能力・ノウハウで、いわゆる営業力というものです。営業担当者にぜひ知っておいてほしいものですが、そうではない職種の方にとっても対人コミュニケーションがうまくゆくために有効となるものです。

担当するお客様を定期的にフォローする既存先営業、新規開拓営業でも必要なものは違いますし、商品や役務・サービスを売る営業、課題解決といったコンサルティング営業など、内容によっても必要なスキルは違います。

しかし共通して、次のような力が求められます。

① ニーズを覚醒する力
② 説明・応酬する力
③ 商談を締結する力

具体的には、下記のようなものです。

① ニーズを覚醒する力

既に認識されているニーズ以外の、お客様が本当に求めている潜在ニーズを掘り起こす力のことです。

例えばお客様が、「社員旅行を企画したい」というのを聞き、「社員に楽しい気分になってもらい、モチベーションを高めたい」という潜在ニーズを把握したら、それを覚醒させるべく旅行以外のイベントや制度の提案を行うといった具合です。

② 説明・応酬する力

目の前でのデモンストレーションや他のお客様の取引事例の紹介などを通じて、契約締結後のイメージを持ってもらう力です。

③ 商談を締結する力

契約を結ぶ働きかけ、次回に向けてお互いの検討事項を確認する、宿題を持ち帰る、といったテクニックで、成約に向けて商談を前に進める力です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

●場数を踏む
●他の人の成功事例を聞き、参考にする
●自分の成功パターンをつかみ、得意技に磨き上げる
●とくに「商談に関わる基本理論」について、書籍やセミナーで学ぶ
など


次編はこちら↓

4.目標達成・問題解決スキル(実現スキル編)

4-1.ゴール設定(目標設定)スキル
4-2.思考スキル