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知らないままで天国に行けますか?〝デジタル終活〟のススメ。

僕は放送作家として働く傍ら、一般社団法人 終活協議会が認定する資格を取得。〝終活作家〟としての活動をしています。

今回は近年、重要度を増してきている〝デジタル終活〟について、お伝えしていこうと思います。

はじめに、デジタル終活とは?

PC、スマホ、HD、USB、クラウドなどに保存されたデータ、インターネットを通して受けられる様々なサービスの情報、電子口座などを、生前のうちに整理しておくことです。

✅どんなパスワードとIDに設定しているか
✅どんなサービスに加入しているか
✅使用している機器はどれだけあるか
✅見てもいいデータはどれなのか
✅逆に、見てほしくないデータはどれなのか

しっかり整理しておかないと、家族(場合によっては自分も)が困ることになります。中にはシャレにならない損害を被る危険もあるんです。

では、一体どんなトラブルが起こり得るのか?

①データを見られない!

実は僕、妻が亡くなったとき、PCのパスワードを知らなかったんです。子供たちが覚えていてくれたので助かりました。

思い出として残していた画像と動画、確定申告などの重要な文書、友人・知人の住所録、大事な用件が書かれたメール……。これら全て見られなかったらと思うと、ぞっとします。

パスワードとIDはまとめて、わかるようにしておきましょう。

②金銭に関するトラブル

サブスクなどの有料サービスを解約しないと、死後も料金が発生してしまいます。

あと、家族に内緒で行なっているネット取引はありませんか? 口座が放置されている間に相場の急変動があったら、家族はとんでもない負債を抱えることになります。

さらに、隠し口座が原因で相続のトラブルになることも……。

どんなサービスに加入しているかも一覧にしておきましょう。ちなみに、それらの料金が引き落とされる銀行口座を一元化しておくと、便利です。

③アカウントに関するトラブル

SNSのアカウントを放置しておくと、死後もメッセージが届いて家族が悲しい思いをしたり、急に音信不通になったことで繋がっている人が不安に思ったりしてしまいます。

また、乗っ取りやなりすましの被害に遭うことも……。

アカウントも一覧にしておく。それと、家族にどう対応してほしいか、エンディングノートなどに書いておきましょう。

④見られたくないデータに関するトラブル

あなたにはありませんか? いわゆる〝黒歴史〟というヤツ。

R指定の動画とか、日記の中の愚痴とか、不倫の証拠とか、見られたくないデータは誰にでもあるものでしょう。

対策としては、エンディングノートに「見てほしくないファイル」を指定しておく。死亡時自動削除ソフト(僕が死んだら、など)を使う。見てほしいデータを外部に移し、PCに内蔵されているデバイス(HDD、SSD)を暗号化する。隠しフォルダーを作成しておく。クラウドに見られたくないデータだけ移して、パスワードを誰にも明かさない。

……などが考えられます。

⑤その他のトラブル

クラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げ、資金を募っている間に主催者が亡くなる場合、プロジェクトの継続&中止の決定、返金手続きなどの対応が必要です。

フリマアプリなども同様。現在進行形の取引があるかどうか確認しないと、大量のクレームがメールで届くなんてことも。

リモートワークが主流となっている近年は、データの流出にも注意。社外秘のデータが入ったPCを家族が受け継いだら、ある日ウイルスに感染して……、なんてシャレになりませんよね。

ハイ。

デジタル終活の重要性、実感していただけたでしょうか? 面倒だからと言って放置しないで、一気に整理してしまいましょう!

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