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コロナ禍で未経験クリエイティブ職に第二新卒で採用が決まったアイドルオタクの話

転職先が決まった。
全く畑違いの仕事をしている新卒2年目が、求人数も募集人員も減り即戦力になる人材がより求められているコロナ禍に選考を受け、クリエイティブ職(制作ディレクター)に正社員として入社させて頂くことになった。

本来ならば前年度のうちに転職活動と退職をして、今年度初頭から希望の職に就ければ・・・と思っていたところを、コロナウイルスの蔓延が予想されたことから一旦断念した上での今なので、万感胸に迫る思いがある。

コロナ禍が続く中でも、ステップアップや新しい道を切り開く為に、現在進行形で転職活動に勤しんでいる方、また踏み出したいが状況も状況なのでお悩み中の方は、きっと多くいらっしゃるだろう。
タイトルには「クリエイティブ職~」と銘打っているが、職種や業種を問わず、転職を考えている方の少しでも励みになれたらと思う。
そしてクリエイティブに携わることを志しながらも、倍率の高さやコロナの影響であえなく別の道を進むことになり、いつかまたクリエイティブ分野に挑戦しよう、と考えている学生の方の力にもなれると幸いだ。

私のスペック

● 新卒2年目
● 大卒(有名どころではない)
● 現職は全くの別分野の業種且つ職種
● 学生時代にインターンやアルバイトとしてライターをしていた

という、実にシンプルなプロフィールである。

学生時代の経験として「ライター」とあるが、その仕事で正社員張りに稼いでいた訳ではないので、バリバリの経験者とは見なされず、私も胸を張って「その道のプロです!」と言える領域に達してるとは到底思えない。経歴として「足し」にはなるし、ライターやコピーライターの求人での応募なら良いお返事やオファーを頂いたりするが、やはり心もとなく、未経験同等と判断する企業が大半である。
しかし繰り返し言うが、少しでも経験があれば経歴の「足し」として見てくれる企業もあるので、すぐに諦める必要も、過小評価する必要もない。

応募職種と応募状況

・ライター(SEOライター含む)
・編集
・制作ディレクター
・コピーライター
・広報(採用広報含む)

といったところで、志望動機無しで応募できる企業やオファーを頂いた企業を含め、かなりの数の求人に応募した。ちなみに広報は経験者を優先的に採用している企業が多く、書類選考すら通らなかった。
広報に限らず、昨今はコロナ禍の影響で経験者をより強く求めている企業が多いらしく、採用枠も1名から若干名となっているところがほとんどだった。しかしそれでも、応募した求人の3割~くらいは書類選考が通過していた。

エージェントの利用

転職活動1か月目はエージェントを利用していなかったが、応募したい求人が増えるにつれて、エージェント登録が必要な求人にも出会うようになり、2カ月目にエージェントに登録した。
私は現職が転職したい職種と全く異なるので、応募企業に注目してもらえないのでは?と思い、当初は職務経歴書に記載する現職の経験業務内容をあまり詳細に書かず、ライターの経験の方を詳しく書いていたのだが、エージェントの方のアドバイスで現職についても詳しく書くようにしたところ、選考通過率が上がり、オファーも頂けるようになった。もっと早くにエージェント登録しておいても良かった。
また自己PRも当初はライターの経験から得たことをもとに、確か1つに絞って書いていたが、希望職種は正社員としては未経験なので、業務経験が無いなら人柄を見てもらった方が良いということで、人柄が分かるPRを複数追加した。
エージェントの方との間で現職の業務について質疑応答し、「それって〇〇なところがあるって言えるんじゃないでしょうか!」という風に言語化して頂いたのだが、言葉の導き出し方がコピーライティングのように巧みで、まさかの場面で新しい仕事の業務に繋がる学びを得られたように思う。
そしてエージェントに登録すると、自分の希望職種に合った求人を複数ピックアップしてメールが送られてくるので、莫大な求人数を選別する時間が大きく削減されたのも有難かった(エージェントではない求人サイトを登録した時もこのような配信サービスはあるが、ピックアップされる一部の求人が毎回重複していたりする)。

コロナ禍の面接

一次面接は、ほぼ全ての企業がZoomなどのWeb会議サービスや電話を利用して実施された。
Zoomはそれまで使っていなかったこと、PCのカメラの映りがあまり良くなくスマホで行いたいと思った為、使用方法・カメラの映りやラグが発生しないか・双方の音の拾い具合など込みで事前に友人にお願いして、テストを手伝ってもらった。
人によっては、Zoomを使用したものの、なんらかの不調でうまく行えず、急遽電話面接に切り替えたケースもあるらしい。遠隔という特殊な状況下なので、準備は万全にしていた方が良い。

Zoom面接の注意点は、しゅんダイアリーさんの動画を参考にした。

スマホ三脚としてこちらを購入し、手持ちのbluetoothイヤホンを使用して面接に挑んだ。

そして1番最初のWeb面接時は、テレビ通話に一層慣れる為、しばらくお休みしていた語学のオンラインレッスンを、面接数日前から毎日受講した。
ちなみに語学レッスンは学習の機会になるだけでなく、人と話すタイミングを作ることができ、話すこと自体がストレス発散にもなるので、外出自粛期間中は特にうってつけだと思う。

また、私は自分が饒舌な方と思ってないので、転職活動中ではなく以前の話だが、人前に立つ前にkemioさんの動画を見るようにしていたことがあった。

kemioさんは4年前くらいから今までずっとYouTubeを見ており、単純に大ファンなのだが、話の組み立て方や言葉選びがズバ抜けているのだ。kemioさんが「けみお」として人気に火をつける発端となったアプリ「Vine」が、6秒動画の共有サービスだった為、わずか数秒の中で必要な情報を詰め込むことが自然と鍛えられたのだろう。
私の場合はトークの構成の仕方そのものを学ぶというより、長い話をする時のテンションをコピーする感覚で当時は動画を見ていた。

面接の参考になったもの

自己PRのことなど調べていた時に、マイナビ転職の連載企画に出会った。

採用のスペシャリストの方が面接官役、転職を希望している人が受験者役として、実際に近い形で面接に挑むという企画である。
面接官と受験者のやり取りが対話形式で記載されており、受験者の回答を更に掘って興味・関心・人柄・知識を聞き出す、本当に実際の面接で訊かれるであろう質問が次々に投げかけられ、評価される回答のポイントも紹介されている。
質問に対して準備が不足していたり見識がなかったり、自分の趣向を伝えることを躊躇って思ったように受け答えできず、恐らく選考通過にはつながらない結果になっているのだが、そこも含めて非常にリアルで、どのような点に気を付けていくべきか、かなり参考になったし、自分が面接を受けるイメージ作りにも大いに役立った。

内定の決め手になったと考えられること

今回入社が決まっている企業の一次面接では、現職の業務に関することだけでなく、趣味の話を通してどのようなことに感性が働くかという話などさせて頂き、私も取り繕うことなくありのままにお伝えした。その感性が転職先の業務に生かせる見込みがあったり、この素の感じでも転職先に溶け込めそうな感触があったのだと思う(・・・と、自分が勝手にそう思いたくなるほど、転職先の雰囲気が絶妙に好きなのだ)。

最終面接では、あたかも自分が入社することが決まってるかのような体で逆質問をした。質問したのは基本的なことだが、「私が働いている」状況を面接官の方にも描いて頂くことで、現実味を帯びさせる助けになったように思う。

転職活動中に支えられたもの

元々「成功するかどうか分からない分野でチャンスを手にした」方のお話を見聞きするのが好きで、転職活動中は一層それらが染み入って感じられた。

「好き」を仕事に!北欧系企業への就職までの道

北欧好きが高じて、新卒で北欧音楽会社に入社し、紆余曲折を経てその後採用コンサルタントにキャリアチェンジしたChikaさんのイラストまんが(上記ページは、その北欧音楽会社を見つけるに至った話を描いてる連載第3回目。Chikaさんと北欧の出会いから知りたい方は、ぜひ第1回目からお読み頂きたい)。
国内で数少ない北欧系企業に、大手求人サイトなどを利用せず、ダイレクト且つ地道にアプローチして好きな仕事にたどり着いたChikaさんのお話は、転職活動中の身として直に心に響いた。

雑誌「Myojo」の1万字インタビュー

やっとタイトルにある「アイドルオタク」の本領発揮である(隙あらば推し語り)。Myojo名物特集「1万字インタビュー」のSixTONESさん・Snow Manさん編の連載が今年の5月号から開始した(7月号・8月号はコロナウイルス拡大の影響でタレントの安全確保の為に休止し、9月号から連載を再開している)。
国内屈指の芸能事務所であるジャニーズ事務所に所属し、デビューを果たした彼らだが、下積み期間は非常に長く、Snow Manの深澤辰哉さんは2004年に入所し15年もの間ジャニーズJr.として活動していた。
「高校を卒業した時には、20歳になった時には、ジャニーズを辞めようと思っていた」というお話もある。現在所属しているジャニーズJr.の数が数百名にも上ることからも分かるように、常に全てのタレントに平等にスポットライトが当てられるわけでもない。未来が保障されていない、どう転ぶか分からない世界で、デビューを目指して挑み続けた方々の人生の軌跡は、たとえファンではなかったとしても、涙なしに見ることはできなかったと思う。

おわりに

転職活動はこれにて終了。入社までに、新しい仕事に関わる知識の吸収に努めていきたいと考えており、有用に感じた書籍やサービスなど体系的にまとまったら、後日共有したい。
今回、転職で選考に通過した企業は、面接の際にライター経験のお話をして下さるところばかりだったので、学生時代の経験とはいえ、やはりアピールしていて意味があったと思うし、そもそもこのような経験を積んでおいて良かったとも思う。金銭のやりとりが発生していない制作物も、PDF化してオンラインストレージサービスにアップロードしてURLをお伝えしたり、持っている素材は存分に出し切ろうと心掛けていたことが功を成したと推察する。

しかし、とはいえ未経験の仕事。今回採用された企業は多分、自分の興味関心や雰囲気が企業に合っていたのだと思う。面接を受けさせて頂いた企業の中でも、最も快く、違和感なくスッと面接に心を向けることができた。

応募業種・職種、募集している人材によりけりだとは思うが、未経験で社会人としてもペーペーな自分がこんな状況下でも、働きたいと強く思える企業に巡り合い、夢のスタート地点に着くことができたのだ。皆さんが、自分が輝きたい場所へ進まれますように。


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