誇り(momoに、捧ぐ)


風に向かって震えていた
あなたは誇る

体温が感じられなくなったのに
震えているのは
あなたのプライド

人間は笑うことができるのに
いまは、冗句の言葉さえ忘れてしまった

涙ですら、温かみのあるものなのに

今の僕は、冷たい笑いすら忘れ
こんな哀しみでさえ
一つの作品に、閉じ込めてしまうよ

風に向かっていた
あなたは獣であるがゆえの
小さな誇りを知っていたと

私の流した冷たい涙は、
うなだれたあなたが私に
人であることを教えた

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