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125 時間を戻す


はじめに

よく後悔することがあります。どんなふうにするかというと「あの時にもどりたい」とか「あの時こうしていれば」などと、時間を戻した時のことを考えてしまいます。皆さんはいかがでしょうか。
そうして、しばらくそんなことを考えていると「やっぱり今がいい」と思います。戻したところでたぶん同じような苦しみや悲しみや後悔を別の形でするような気がするのです。
今日はそんな時間をもどすことを考えてしまうような場面で、どのようなマインドになればよいのかを考えてみたいと思います。

時間は取り戻せる

過ぎた日々のその時間にそのままの状態で戻って、間違いを修正することができればよいのですがたぶんできません。だから、私はそのようなときには、2時間失ったら2時間分、2週間なら2週間分を次のいずれかの方法で取り戻します。
①同じ時間をかけて無理をしてでも取り戻す
②同じ内容量を時間を省いて取り戻す

①の方法は、後悔している点について全て原状回復に近い形で取り戻す方法です。②は、原状回復とまではいかないがなんとか工夫して失態を補う方法だと言えます。私は、基本的に①の方法をとるのですが、この方法だと次に行うことや別の何かにかける時間まで失いますので、また新たなことで後悔が生じます。
では、②の方法だとどうでしょう。少し時間を省いてできるだけ身に付ける内容を端的に習得するわけですから、じっくり時間をかけた時のような精度と成果は得られないかもしれません。しかし、他のことに用いる時間にまで被害が及ぶことは防げます。
これにより、後悔の連鎖をとめることができます。後悔は連鎖するのです。

後悔は先に立たず

人はだれしも、後悔することを先に知ることはできません。予想できたとしても必ずしも防げるわけではないのです。だから、思い残すことのないように毎日を一生懸命に生きるのです。しかし、一生懸命に生きていても失敗すれば後悔をしますし、反省もします。どうやって生きたって後悔するのです。むしろ、人は後悔する生き物だと考えてよいのかもしれません。
だとすれば、なおさら私たちは後悔した後の行動や生きた方を学ぶべきです。そう考えると後悔は、人生の大切な学びの機会だと考えることができます。

挫折と失敗と間違いから始まる

テストはどこから始まり、どこで終わるのでしょうか。試験期間が近づいています。一カ月前に学習や対策を始めていたとしましょう。その一カ月は大変であったはずですが、試験が近づくにつれその大変さは、ありがたみを高める要素へと変わっていきます。前もって取り組んできたことが、自信となり成功への期待を高めるかもしれません。
では逆に、この一カ月の間に何もしてこなかったとしましょう。3日後のテストは受けるまでもなく、もうテストの結果は出ているようなものです。それが、「後悔の残る結果」というやつです。
それでは、この後悔はどのように補えるのでしょう。テストが返ってきたら、やり直して理解を補うのもよいでしょうし、根本的に学習習慣を改善するという方法でもよいでしょう。後悔というきっかけを無駄にしないようにすることでだいぶましになります。

どこに向かっているのか

私は、子どもたちにいつも、自分が後悔しないことを大切にしてほしいと願っています。他の誰でもなく自分が大切です。一度きりの人生です。どう転んだって起き上がるのも、もう一度転ぶのも自分です。
自分がどこに向かっているのかもわからないうちは、たくさん後悔して、たくさんその後悔を払拭しようとしてほしいものです。それが、どれほど人生の勉強になるのかは、きっと後からわかるはずです。
テストや試験が近づいています。もうすでにある程度の後悔をしている人もいるでしょう。そこから始まるのです。後悔は、スタートの合図です。同じ時間をかけなくても、同じ方法ではなくとも、それぞれのベストを尽くして払拭していけるものは多くあるはずです。諦めない君を応援しています。

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