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28 クラフトコーラ(craft cola)

みなさん、クラフトコーラを飲んだことはありますか?私は、各地域の特産品をいかした、クラフトコーラが大好きで、見つけては飲んでみることにしています。クラフトコーラは、「職人が作るコーラ」とか「手作りのコーラ」といったイメージで皆さんも飲んでみたいと思うことがあるのではないでしょうか。
日本では、古くからこのクラフトコーラ的な考え方が定着していることを今日のコラムの中でお話していきたいと思います。
まず、一般的なコーラを思い浮かべた時に、例えば、コーラと言えばあの赤いラベルが印象的な「コカ・コーラ」が思い浮かびます。他にも青いラベルの「ペプシ・コーラ」はとても有名ですよね。この二つ以外というと私の世代では、ビートたけしさんがイメージキャラクターとして宣伝していた「ジョルト・コーラ」を思い浮かべてしまいます。
では、このコーラに対してクラフトコーラは、どのような特徴があるのでしょうか。それが、「地域」「独特」「小規模」「こだわり」「厳選」の5つの特徴だと私は感じています。
例えば、北海道の「十勝夕暮れコーラ」はその主原料に北海道産のてんさい糖を使用しています。そこに、レモンとスパイスを加えてつくられた原液です。スパイスにはシナモン、カルダモン、クローブが用いられていています。「てんさい」を栽培生産している北海道の地域性も出ていますし、ほかの4つのクラフトコーラの特徴が随所に見られます。原液を炭酸水などで割り、自分の好みの濃さで楽しむスタイルにしている点などは、1889年にアメリカで開発されたコーラの当初のスタイルへのリスペクトを感じます。

「しずおか茶コーラ」

他にも、静岡の「しずおか茶コーラ」は、見た目にもお茶の色をしているきれいな緑のコーラです。味はコーラの系譜をしっかり踏んでいます。やはりこちらも静岡という地域性や厳選された地元の茶葉を使用している点などしっかりとクラフトコーラの特徴を感じることができます。
職人が、手作りで作り出すようなこうしたクラフトコーラ的文化を日本の国内で探した時、「地域」「独特」「小規模」「こだわり」「厳選」の5つの特徴で見ていくと大変多く存在していることに気づきます。
例えば、日本酒、味噌、醤油などを見ても、各地に地酒があり、地域ごとに色合いや風味が違う味噌があり、原料の豆や塩味の違う醤油があります。また、さらにこれらを大手メーカーのおいしいものを大量に生産し、価格を抑えて販売しているものと比較してみると、味の個性や国内の原材料へのこだわりや手作りの工程や新たな製法を取り入れる等の独自性が見えてきます。
ハンバーガーにしても、ビールにしても、お菓子にしても日本各地に「クラフト〇〇」といった商品が今も次々に誕生している様子にとても心が躍ります。
付加価値を創造するこうした取り組みは、学力を総合的に発揮し、多くの仲間とつながり合える理想的なプロジェクト学習の題材の一つに成り得ると考えています。AIの躍進で私たちの社会は、働き方も生活の仕方も労働の種類も変化していきます。今まで以上に教育そのものに新たな付加価値を見出していくような学校や教育機関が求められていくように思います。

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