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「万が一は許されない!」Better Bossになろう!Weekly Pickup㉔

寒いです~東京! 昨夜ふとんの中で「春来たりなば冬遠からじ」という故事をつぶやこうとして、「春来たりんば…春来たずんば…春来たるれば…何だっけ???」と、せっかくのしみじみモードからあたふたおバカモードに転じた私です。自分に酔うのも、私にはなかなかハードル高いようです。
※この有名な故事は、本来「どんな苦境も我慢して乗り切ればいつか幸せがやってくる」という例えで使用します。

さて、Twitterで毎日配信中の「Better Bossになろう!」今週のピックアップは「万が一は許されない!」です。

コールセンターでバイトをしていた時、「万が一お話し中に電話が切れた時に、折り返しさせていただける電話番号いただけますか?」というフレーズを言うと、「万が一って、そんなことは許されないっ!」と怒る人が時々いました。
そんなとき私は「この人は、理想に執着して現実を無視しているんだな…指導的立場じゃないといいけど」と思ったものです。

日本のマネジメントは「高度成長期の製造業の効率化・品質管理」がベースとなっています。
「自社製品の品質に絶対の責任を負う」
素晴らしい「心意気」です。

でも、「不可抗力」「不測の事態」というのは起こり得るのです。
自然災害や今回のコロナ禍への対応は、心意気だけではどうにもなりませんし、突発事故が起きた時に「絶対にあってはならない!」と何度叫んでも解決につながらないのです。
そして、この「万が一を許さない」というプレッシャーが、問題の隠ぺいや虚偽の報告など、企業にとって存続危機につながる大問題に発展することを忘れてはなりません。


そして、何より重要なのは「人は物ではない」ことを理解することです。
体調が悪い時に勤務すれば、パフォーマンスが低下するのは当たり前。
一生ノーミスの人間なんて、この世に存在しないんです。

それが現実です。
マネジメントは、この現実を踏まえて必要なリスク対策をするのです。
理想が基準の対策は無意味。さっさと捨ててください。

先日、ハラスメントの判例勉強会で、ハラスメント案件を多数経験している弁護士さんが「問題が起きる企業では管理職がマネジメントとは何かを理解していない」とおっしゃっていました。全くもって同感です。

「絶対教」を信仰していらっしゃるかた、どうぞ今すぐ脱会してください!私からのお願いです。

最後に、私がコールセンターで「万が一はダメ!」と怒った人にどう対応したかですが、「私の聞き方回りくどくて申し訳ありませんでした。ご本人確認でお電話番号を聞く決まりになっているので、恐れ入りますがお電話番号いただけますか?」と聴き直すと、みなさん教えてくれます。

だったら最初から「本人確認で…」と聞けばいいじゃないか!とのお声、
ごもっともです。
でも、実は「なんで、そっちの都合でいちいち本人確認しなきゃいけないんだ!」と怒られる確率のほうが「万が一」で怒られる確率より何倍も高いからなのです…。 面白いですよね!

それでは、本日はこのへんで。
「春遠からじ」を信じて、みなさま風邪などひかぬようご自愛ください!

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