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「なにも極めない」を極める
気付けば5月もほぼ終わり、2021年もほどなく折り返しだ。
そして、かくいう私も今人生の折り返し地点にいる。
今回はそんな私が「極めないこと」を極めたおはなしをひとつ。
noteのプロフィール記事に書いたが、幼いころから「変人枠のひと」だった。
だから変人ネタには事欠かない。
そのなかでも印象深いのが、母から聞いた幼児期のエピソード。
当時3歳くらいの私は、ある日真顔で母に聞いたそうだ。
「ねえ、おとうさん、おにいちゃん、わたし、おかあさんという順番でごはんをよそうのはどうして?」
さらに、
「歳の順番ならおとうさん、おかあさん、おにいちゃん、わたしだよね、でもこの順番はなに?」と、容赦なくたたみかける3歳くらいの私。
「な…なんとなくかな~?」とごまかしつつも、「なんという鋭い子。きっと何かの道を極めた大人になるに違いない」と母は思ったそうだ。
そして、彼女の予想通り私は極めた大人になった。(”期待”通りかは不明)
それは「興味があることはとりあえずなんでもやってみちゃう」ということを。
おかげで、本当にさまざまな経験をした。
でも、すべてが「浅い」のだ。 なぜなら、ある程度できるようになったり、全体像を理解した時点で、次の興味の対象に移ってしまうから。
20代は、そんな自分を
「根気がない」
「ひとつのことを極めたプロフェッショナルになれない」
と否定的にとらえていたこともあった。
そんなときに、友人が言ったひとこと。
「次から次へと何でもやってみちゃう、っていうのが君なんだぜ」
その瞬間、私の心にあったモヤはすべて吹っ飛んだ。
本当に、ひとの発する言葉のパワーってすごい。
「そうだよ、それが私だ。こうなりゃ、浅瀬をどこまでもガシガシ泳いでやるぜぃ!」
とばかりに、その後の私は、さらに手当たり次第色々やっていったのだった…。
「何、これって自分多才アピール?」と思うことなかれ。
だって、やってみて“できなかったこと”や、”受け入れてもらえなかったこと”は、10や20じゃない。
まさに累々たる恥と失敗の屍の山っていう感じだ。(自慢か?)
最近も声優バイトのオーディションに落ちたし。
(しかもZoom顔出しで、何十人もの応募者の前で自己アピールやセリフ言うやつ…キャア!)
でも、「極めないことを極めた」おかげで、事業を立ち上げてから細々したことが結構自分で出来て助かっている。
今日はAdobeのIllustratorの無料期間を使って封筒デザインしたし。
(もちろんカッコいいものは作れない―だって「浅い」知識だもん!)
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