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「1日3時間だけ働いて穏やかに暮らすための思考法」

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

[きっかけ]

 この本を読もうと思ったきっかけは表題である。「1日3時間だけ働いて穏やかに暮らす」まずそこに惹かれた。もし叶うのならば短時間労働で穏やかに暮らしたい。

[感想]

 まず初めに、とても読みやすいと感じた。読書から距離を置いて久しい私でもすらすら読むことができた。全238ページを2日間で読破してしまったほどだ。(アルバイトもあったのに!)ところどころに図解があること、具体性をもって説明されていることがその主たる所以だろう。

 「思考と情報のパラドクス」に私は衝撃を受けた。「思考と情報のパラドクス」とは情報量が増えれば増えるほど人は思考しなくなることだと著者は述べている。情報は何にも勝る価値になると信じていた。私は社会学部に所属しているが社会学だけでなく、政治、経済、哲学、数学など幅広く履修している。それは知識を増やすことが将来の自分に還元することになると考えたが故だ。「無知の知」とソクラテスは言ったが、私もまさに同様で無知を知っているからこそ知る行動が取れる、つまり知らないことを知るのは個人的な知的好奇心からも一人の人間としても大切だと思っていたことに起因する。

 ならば情報を一切遮断して、一人山にこもればいいのか、というとそれは違う。情報から得る知識は選択肢を増やし、自由を増やすものだと著者は述べる。自分の意識を自由に動かせるようになることで知識を選択できるようになるというわけだ。つまり私も意識を自由に動かせるようになれば、今まで得た知識をもって選択肢の多い豊かな人生を送ることができるのではないかと少しうれしくなった。

 また本書では20世紀と21世紀を比較している。情報・知識が主体の時代から思考力・想像力が主体の時代になる。よって解を選ぶ、見つけるのではなく、問いそのものを問い直す必要があるのだ。メタ思考などを用いて考えることによって凝り固まった考えから自由になれる。自由になったことで物事の本質を捉えることができ、物事が解決するという。

 私の稚拙な文章力では伝わるものも伝わらない気がするが、本書の内容はここまでにしたい。面白いと思ったのは思考法というとっつきにくそうな事柄だが、本書を読むと自分でもやってみよう、できるかもしれないと感じたことだ。なぜなら本書では「考える」つまりは思考法についてその必要な理由は何か、思考することによって何ができるのか、今後の日本・自分のキャリアや人生においてどのように役に立つのか、どのように考えればいいのか、何からやればいいのかなど本書を読めば思考力を鍛えるたいと感じる作りになっているのだ。

 思考停止の状態をいち早く脱するためにも「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を実践しようと思う。

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