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【箱根】格式高き伝統の「富士屋ホテル」のディナー。これが日本人にとっての洋食のルーツなのかもしれない

先日、祖母の80歳のお祝いとして富士屋ホテルに泊まってきました。還暦など長寿の祝言葉にはいろいろありますが、80歳は傘寿と表現するみたいです。

なんか僕が祖母へのプレゼントとして予約したみたいに聞こえてしまいましたが、父がホテルを取ってくれました。

恥ずかしながら、宿泊するまで全く知らなかったのですが、富士屋ホテルは140年続く伝統的なホテルで、ジョン・レノンやアインシュタイン、ヘレン・ケラー、チャップリン、三島由紀夫など多くの著名人が泊まっていたとのことです。

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本館にて

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和と洋の折衷で圧倒される外観。建物としての存在感はあるはずなのに、なぜか箱根の景観に溶け込んでいるから不思議。

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通路には立派な絨毯が敷かれています。

こちらはかつて御用邸として使われていた「菊華荘」

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その裏には見事な庭園があり、朝食を和食にすると御用邸で食事が出来ます。

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そんな格式高い伝統のある富士屋ホテルで頂いたディナーについてご紹介します。

本日のメニュー

メニューと共に置かれていた富士山が彩られたお皿は、料理直前にウェイターによって下げられました。まさか、お皿を使わずにおもてなしとして利用するなんて斬新な発想。

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前菜

さて、いよいよ食事。最初の一皿目はスズキのマリネ。

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優しく香るバジルとスズキがとても良くあっていて、リーフの鮮やかさで目でも美味しい前菜。

でもここは富士屋ホテル。ガッツきたい衝動を抑えてお淑やかに頂きました。

スープ

かぼちゃのスープorコンソメスープが選べますが、僕はかぼちゃを選択。

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もう何回裏ごししてるんでしょうか。舌触りは格別。かぼちゃの旨味たっぷりだけど、どこか懐かしいスープでした。

カニクリームコロッケ

飾りじゃないのよ涙は... 登場してきたカニクリームコロッケには爪がついていました。今では爪付きってあまり見かけなくなったような気がします。

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この爪、全然飾りじゃなかった。爪にも身がぎっしりの、カニそのものを食べているかのような香り。キメの細かいパン粉で繊細なコロッケにトマトのソースがマリアージュ。

お肉のポワレ

日本で食べるお肉はサシの多いものが多いんだけど、富士屋ホテルで提供してくれたステーキはどちらかといえば肉感ある一品でした。

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それでいて、柔らかくてジューシーなステーキで僕のおばあちゃんもペロリと食べてしまう一品でした。赤ワインのソースは長く煮詰めているのか、それとも玉ねぎをとことん炒めているのか、苦味のある大人びたソースへ昇華されています。

付け合わせのじゃがいもと、夏野菜のカレーの香るラタトゥイユ?も優しくお肉を引き立たせていました。

デザート

桃のコンポートとバニラアイス

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初めて食べたはずなのに、浅草の老舗カフェで食べたことのあるようなアイスなのにホッとするデザートでした。甘さもとても控えめで最後まであっという間でした。

まとめ

以上、富士屋ホテルで頂いたディナーの紹介でした。当たり前ですが一品一品手と心のこもった料理でとても満足でした。

ディナーで頂いた洋食はどれもシンプルだったのですが、食べた後に思ったことはこれこそが日本人にとっての洋食のルーツなのかなということでした。

今では創作和食や創作フレンチなど、原点を飛び出して、目でも楽しい料理を口にする機会が多かったのですが、温故知新、古き良きを知る・体験することも楽しい事なんだと改めて気付かされました。

稚拙な僕の言葉では伝えきれないこともあり、申し訳なく思いますが、少しでも魅力が伝われば幸いです。

国内海外問わず、世界には美味しい食べ物やお酒がまだまだあるはず。そんな世界を知って、自分の料理に昇華できたらと思います。コロナ明けはイギリスとフランス文化の混ざるカナダへの食旅行を計画中。