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【考えすぎてしまう人のための一冊】考えすぎによる苦しみから自由になるための最初の一歩とは?

こんにちは、note担当のせんだです。
突然ですが皆さんは、「考えすぎること」で苦しんだ経験はないでしょうか?

「どうしてあの人はあんなことを言ったんだろう?」
「今向かおうとしている方向は正しいのだろうか?」
「これからどうやって生きていくべきだろう?」
といったように。

わたしは時々、まさにそのような状態に陥ります。
悶々と考え事をしては一人で悲しくなったり、イライラしたり…。

そんな「考えすぎて苦しい人」にぜひ読んでほしい本が、今回紹介する『考えすぎない練習』です。


★33ヶ国語に翻訳された、世界的自己啓発ベストセラー
★累計発行部数 275,000部以上
★Amazon ビジネスヘルス&ストレス部門、アンガーマネージメント部門など3部門でベストセラー獲得!

気鋭のライフコーチ・ビジネスコーチが伝授する
やる気・努力ゼロでもできる究極の「不安・悩み」の克服法

本書の著者であるジョセフ・グエンは、「思考」が精神的な苦しみの根本原因だとしています
「思考」が精神的な苦しみの根本原因、というのは、一見かなり強い主張ですよね。

確かに思い返してみると、考えすぎることでポジティブな気持ちになったことはあまりないかもしれません。
考えれば考えるほど色んな不安や疑いが湧いてくるので、何が正解なのか分からなくなりがちです。

とはいえ、「自分の頭で考えろ」とは子供の頃からよく言われてきたし、熟考して出した答えが自分にとって非常に役に立ったことも沢山あります。

では、なぜ本書では、「思考」が苦しみの根本原因だとされているのでしょうか。
「思考」は、本当に苦しみの根本原因なのでしょうか?
今回のnoteでは、本書を読む上での導入として、その部分を紐解いていきたいと思います。

以下、引用部は本文より抜粋した内容を再編集したものです。


「考え(Thoughts)」と「思考(Thinking)」

「考え(Thoughts)」は、私たちがこの世のあらゆるものをつくりだすための「知的素材」です。それはエネルギーに満ちています。考えがなければ、私たちは何も経験できません。「考え」は名詞、つまり物の名前であり、私たちが「行っている」行為ではなく、「持っている」ものだと理解しておくことが重要です。
「考え」を持つのに労力はいりません。考えは自然に生じるものです。どんな考えが頭に浮かぶのかをコントロールすることもできません。
一方、「思考(考えること・Thinking)」は自分の考えについて思考する行為です。思考するためには相当量のエネルギーや労力、(限りあるリソースである)意志力が必要です。思考するというのは、自分の頭の中の考えと積極的に向き合うことです。頭の中のすべての考えと向き合う必要はありませんが、考えと向き合えば、それは思考することになります。
(本文pp.38-39)


つまり、本書において、「考え」と「思考」は別物であるとされているのです。
これはおそらく普段あまり意識していない捉え方ではないでしょうか。

上で述べられているように、「考え」とは、意図して「行っている」行為ではなく、何の労力もなく頭にポンと浮かんでくるイメージを指します。
そこに生みの苦しみはなく、あくまで自然に生じてくるものです。

それに対して「思考」は、自然と浮かんできた「考え」に向き合うことを指します。
わたしたちが相当量の労力をもって「行っている」行為であり、これには意志が必要です。

続いて著者は、「思考」が苦しみの根本原因であることを、思考実験を用いながら証明していきます。
抜粋して紹介しますので、ぜひ一緒に試してみてください。

「思考」は精神的な苦しみの根本原因


ではここで、簡単な思考実験をしてみましょう。
私から質問するので、あなたはただ自分が経験していることに意識を向けてください。
後で何が起きていたかを検証します。

Q.  あなたが1年で稼いでみたい理想の金額はいくらですか?
ここで一呼吸置いて、答えが浮かんでくるのを待ちます。
約30~60秒の時間をとって、1年で稼いでみたい金額に関する自分の答えについて考えてください。
稼いでみたい金額について十分な長さの考えがまとまるまで、次のステップに進んではいけません。

次に、最初に浮かんだ金額に5を掛けてください。

Q.  5を掛けた新しい「理想の年収」についてどう考えますか?
さらに30~60秒以上の時間をとって、新しい理想の年収について思考するときに自分がどう感じているかを意識し、その感情を抱いている間に他にどんな考えが頭に浮かぶか確かめてください。
これらの作業を行うまで先へ進んではいけません。

オーケーです。それでは、最初に戻って何が起きたか検証してみましょう。
1年で稼いでみたい理想の金額に関する最初の質問をしてから数秒以内に、あなたの頭には答えが浮かびました。それは「考え」です。その考えがいかに素早く自然に浮かんできたかに注目しましょう。
答えが頭に浮かんだ後、私はあなたに自分の答えについて「考える」ようお伝えしました。自分の答えについて考えるよう私が伝えたとき、何が起きましたか?
あなたが大半の人と同じであれば、その答えについて考え始めたとたん、ジェットコースターのような激しい変化を経験したはずです。5を掛けた「新しい年収」について考えたときも同じでしょう。
「そんな大金を稼げるわけがない」
「家族の誰もそんな金額は稼いでいない」
「そんな大金を稼ぐ方法もわからない」
「そんな大金を欲しがるなんて愚かだし、そんなに稼いだら強欲になる」
─あなたはそんなふうに考えていたかもしれません。
こうした考えについてあなたが思考したときに、どう感じていたかに注目してください。

これが、「考え」と「思考」の違いを示す典型的な例です。
私が質問をすれば、あなたの頭には100%の確率で、ひとつの考えが浮かびます。
「考え」というのは、もともと悪いものではありません。ただ、自分の考えについて考えた瞬間に、私たちは感情のジェットコースターに乗せられます。自分の考えについて思考すると、私たちはその考えについて判断や批判を始め、あらゆる種類の感情的な苦しみを経験するのです。
いくら稼いでみたいか尋ねたとき、その金額についての考えがあなたの頭に浮かびました。その考えは、感情的な苦しみを引き起こしませんでした。もしかしたらあなたは、開放的な気分になりワクワクしたかもしれません。自己不信や劣等感、不安、怒り、罪悪感など、あなたが経験したであろうネガティブな感情が生じたのは、いくら稼いでみたいかという考えについてあなたが思考し始めたときです。
思考することが私たちのすべての苦しみの根源だと私が言う理由はここにあります。いくら稼いでみたいかという当初の考えは、いくら稼いでみたいかという考えについてあなたが「思考」を巡らせるまでは、何の苦しみも引き起こしませんでした。
(本文pp.39-43)

いかがでしょうか。
おそらく一つ目の質問では「考え」が浮かび、そして二つ目の質問では、「思考」を促されたはずです。
わたしはこの思考実験をとおして、確かに思考というのは、ここで著者が言うように、自分の中から素直に出てくる考えを批判的に見直す行為のことかもしれない、と実感しました。

「チョコレートを食べたい」というのが「考え」だとしたら、「いや、太るからやめておこう」が「思考」です。
このとき、自然に浮かんできた「考え」が抑圧されているので、わたしたちには精神的なストレスがかかっています。

他にも、
「引っ越したい」→「お金がかかるし、やめておいた方がいいかな」
「資格試験の勉強をしよう」→「自分には才能がないから、どうせ無駄になるんじゃないか」
といったように、思考によって自分の考えに疑問の目を向けることは、わたしたちの中にモヤッとした気持ちを抱かせます。

誰しもが、心の中ではのびのびと自分の「考え」を貫いて生きていきたいと思っているはずだからです。
自然な「考え」が否定されることは、たとえそれが自分自身によってであっても、決して気持ちのいいものではありません。

とはいえ、この社会で、自分の素直な考えを一切の批判なしに貫くことは難しいですよね。
では、思考することが苦しみを生むと分かった上で、どうすれば思考するのを考えるのをやめられるのでしょうか?

そのヒントは、ぜひ本書を読んで確かめてみてください。

書籍情報

あなたを苦しめる悩みや不安の根本原因は「考えすぎ」にありました。
本書では、あらゆる心理的・感情的な苦しみの根本的な原因を明らかにし、解決する方法を紹介。
著者からの問いかけに答えたり簡単なワークを行うことで、ネガティブな思考や感情を手放し、心の自由を手に入れることができます。
仕事や人間関係に息苦しさを感じるときや、人生に迷いがあるとき、そしてさらなる成長を目指すときに読みたい一冊です。

著者について
ジョセフ ・ グエン(Joseph Nguyen )

デジタルマーケティングやブランド戦略のコンサルティングを経て、2020年にOne Satoriを創業。人々を悩みや精神的な苦しみから解放し、人生の神聖な目標にむかって豊かな人生を送るためのコーチングを提供している。3匹の愛猫の世話にいそしむかたわら、執筆や教育、講漬を通して時代を超えた知恵を発信する。アメリカ合衆国フロリダ州オーランド在住。


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