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SES企業で働くということ

SESとは?

SES(システムエンジニアリングサービス)は委託契約の一種で、ソフトウエアやシステムの開発・保守・運用などの特定の業務に対して技術者を派遣する技術支援サービスのことを指します。

SES企業での働き方

SES企業で働く場合、お客様先に常駐する形態のため、仕事内容や服装、勤務条件はお客様先次第ということになります。


SIerとSESの違い

SIer(システムインテグレーター)はシステム開発を請け負うため、クライアントのニーズに合わせてソフトウェアの設計や運用、コンサルティングに至るまで様々な仕事があります。
SIerはシステムの完成や品質に責任を負うことになります。

SESはスキルや労働力の提供をします。
そして、完成や品質に責任を負わないです。

これはどういうことかと言うと、SIerがとある企業からシステム開発全般を請け負い、SIerで人が足りないとなると、SES企業に所属している人に一部の作業を依頼します。(大手SIerが中小SIerに依頼したり、その先でSES企業に依頼する場合もあります)

SES企業の人はSIer企業と契約を結び、その範囲内で仕事をします。
働いた時間が成果になるため、1日8時間きちんと仕事をしていれば、それでOKということです。

SESで働くメリット

SESはとにかく現場に人を入れ、働いてもらえればお金が入るシステムのため、人手不足ということもあり、未経験でも採用されやすいです。

完成の義務を負わないため、SIerと比べると残業は少なくなります。
ただし現場によっては残業が多くなってしまうこともありますが、稼働があまりにも高い場合は、所属会社に相談すると営業が稼働を下げるように交渉したり、現場を退場するということも可能です。

デメリットにもなりうるのですが、良くも悪くも様々なお客様先で働くことになるため、色んな言語やシステムに触れやすく、その分言語や業界知識がつき、専門性を高めることができます。

様々な人と関わるので人脈も作りやすいです。

SESで働くデメリット

IT業界は下請け構造のため、同じ仕事内容だったとしても、下に行けば行くほどマージンを取られ、給料は低くなります。
また会社に入る利益も少なくなるため、ボーナスもあまり出なかったり、残業代はみなし残業の形態を取るなど待遇が悪くなる場合が多いです。

下請けになるほど下流工程(例えばちょっとしたプログラム改修やテスト、保守・運用など)のみの担当になったり、短期間でできる簡単な仕事になってしまうことがあり、スキルや経験があまり身につかないです。

未経験の場合、選べる案件は少ないのですが、入った案件がその後のエンジニアのキャリアに大きく関わるので、現場ガチャ・案件ガチャと言われ、ハズレを引いてしまうと給料もスキルも上がらず厳しいキャリアになってしまいます。

SES企業で働くならどんな企業がいいのか?

直請け案件や下請け構造の中で上の方の仕事が多い企業がいいです。
あとは、SES以外に自社サービスを持っているなどSESだけではない企業もあり、そういったところだとデメリットを補えるかなと思います。

最後に

未経験からITエンジニアになりたいのであれば、SES企業で経験を積むというのは1つの賢い選択肢だと思います。

私も実際、事務職から未経験でITエンジニアになれたのはSES企業に採用していただいたからですし、感謝しています。

ただし入る会社を間違えると「こんなはずじゃなかった」となってしまいます。

しっかり業界研究や企業研究をして、少しでもなりたいエンジニア像になれる人が増えたらいいなと思います。

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