パイナップルは木か草か問題|ウガンダ生活
謎の植物
始まりは小さな勘違いでした。
突然ですが、この写真の植物、何だと思いますか。緑色の細い葉が何本も伸びていて触ってみるとチクチク硬い。魚の背びれみたいにも見える。僕は勝手にパイナップルの仲間かなあと思っていました。
ところが、知ってびっくり。これがこうなるのだ。
ヤシの木なのでした。
クイズは外したけど、往生際が悪いのでもう少し粘ってみます。ほんとうにパイナップルは大外れなのだろうか。どちらも葉の感じは似ているし、実が食べられることもある熱帯植物。植物学的に仲間だったりしないのかな?
パイナップルは木か草か?
結論からいうと、ヤシの木はヤシ科、パイナップルはパイナップル科でした。しかもヤシの木は木だけど、パイナップルは多年草らしいです。パイナップルって草だったのか・・・
そうなると、根本的な疑問が出てきます。パイナップルとヤシの木が植物的に違うのは分かりました。でも、それならなぜ葉の質感や色は似るのだろう。違うにしてもどれくらい違うのだろう。木と草ってそもそも何が違うんだろう?
木が大きくて草が小さい。そんな単純な区別でもないようです。
木と草の違い
これも結論からいうと、木と草の違いは大きさではなく、「細胞を蓄積して大きくなっていくかどうか」というのが最も的確なようでした。
木は内側にある形成層という組織が大きくなって幹が太くなっていきます。これを肥大成長と言います。木にはこの機能があり、草にはない。
日本だと、この肥大成長の速度が季節の気温差などによって違うので、跡が年輪になって残るそうです。年輪は木の成長した跡なんですね。
(逆にいうと、熱帯の樹木は成長速度が一年中速くて一定なので、年輪がそもそもできないのだそうです。これもびっくりでした)
世界にはたくさん不思議がある。でも見ているだけではダメで、自分で探さないと出会えない不思議も多い。そんな不思議を見つけ出せたらそれだけで上出来だよなあと最近よく思うのですが、そんな出来事でした。
(おわり)
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