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官民データ利活用ワークショップを開催

こんにちは、とくひさです。
最近、職場の先輩に倣ってお昼休みにちょっと屋外に出て散歩するように心がけているんですが、気候も良い折にきれいな紅葉を眺めていると、思いのほかリフレッシュできることに気付きました。
おかげでなんだか新しいアイデアがどんどん湧いてきそうな気がします。

さて、本日はY-BASEで開催された「官民データ利活用ワークショップ」の成果報告会の様子をご報告します。

どんな取り組みかというと

このワークショップには、官民総勢20名の方が参加。
「スマートシティ」をテーマに、まずは各自で事前課題に取り組んで頂いた後に、2回のワークショップを通じて、アイデア創出とビジネスプランニングにチャンレンジする、という約3か月のカリキュラムです。

今回は、スマートシティ(Well-Being)をメインテーマに、教育や見守り・安全、健康や防災などのサブテーマの中から、参加者ご自身が興味のある分野を選定。

20名の参加者が官民混在の4グループに分かれてディスカッションを実施

地域の現状とご自身が定めた目指す姿とのギャップを把握したうえで、短期・中長期でどのようなアクションプランが考えられるか、という事について”データ”、”アイデア”、”課題”の三つの観点で情報を整理しながら事前学習に取り組みました。

この事前取組の結果、参加者の皆様から提出された合計64に及ぶプランを用いて、実際のワークショップに臨みました。

ワークショップの流れは

10月に開催された第一回のワークショップでは、主にアイデアや課題同士の関連性の分析です。
グループでのディスカッションを通じてターゲットユーザー(Who)の明確化と提供内容(What)の大枠を決めることを目指します。

ここでは、自分たちが目指すテーマと取り組むアイデアに繋がるオープンデータを発見することも視野に、山口県のオープンデータカタログサイトに実装されたデータ同士の関連性を分析するツール等も用いました。

アイデアとデータ・事例の関連性をツールで分析

表示されたグラフをぐにぐにと触りながら、自分のアイデアがどんなキーワードで事例やデータと関連しているかを分析していきます。

オンラインとリアル混在でディスカッションを実施

各自がある程度整理をしたのちに、グループメンバーで集まり、改めてどのテーマに絞るか、様々なテンプレートを用いてディスカッションです。なかなか議論が白熱しながらも、各グループ1つのアイデアを選定し、具体的なターゲット設定を完了。

デジタルツールによるディスカッションを実施

講師の方からは、自分たちが考えたアイデア(提供価値・What)に合うユーザー(Who)を探すようなアプローチをするのではなく、ユーザーとそのユーザーが抱える一番の課題を解決するためにどんな価値提供ができるか、というフローで考えるように、とアドバイスを受けながら、WhoやWhatの整理の仕方について繰り返しレクチャーが行われました。勉強になります。

日を置いて更に深堀りを

11月に開催された第二回のワークショップでは、前回選定したアイデア・ターゲットについて、ターゲットと提供価値をブラッシュアップし、アイデアの実現手段・手法についてディスカッションを進めていきました。

まず最初に、各自が調査を行ったものを持ち寄って共有し、そこから改めてニーズとターゲットをしっかり整理したうえで、そのニーズをとらえたサービスを、必要最小限のキーワードに落とし込んでいくというワーク。

シンプルな言葉にまとめるのが意外と大変

言葉にすると簡単ですが、実際にはそれを上手く形にするのは相当大変そう。やはり一度はしっかり実際に体験することが重要なんだなと再確認です。

で、最後にサービス名も決め、各グループ目指す方向性に矛盾がないことを確認して取り纏めていきました。

最終報告会のグループ発表

最終報告会では、今回のワークの成果として、各グループからプレゼンテーションを実施。

現地のプレゼンの様子はオンラインでも配信されました
  1. 「地域で学び合える学習コミュニティ」(テーマ:教育)
    学びたい人と、教えたい人のマッチングを軸に、持続可能な地域学習と地域貢献・活性化の実現を目指す地域学習支援プラットフォームについてのアイデア。

  2. 「行動データに基づく高齢者の生活支援」(テーマ:交通)
    日常的な交通手段がなく移動に困る高齢者が多いという課題に対して、単に配車を行うだけに留まらず、様々なデータを組み合わせて見守りを行ったりするなど、ユーザーのニーズを掘り下げてサービスを検討したアイデア。

  3. 「安全で魅力ある川遊びを通じた防災教育」(テーマ:防災)
    家族で遊ぶ場所がない、どこに行ったらいいか分からない、というニーズをとらえ、それを解決することをアイデア化したうえで、推奨された場所や体験などそれそのものが実は様々な防災教育効果をもたらすというアイデア。

  4. 「災害時にも活用できる子ども安心情報」(テーマ:防災)
    いくら緊急時に情報を提供しても、いざという時にそれらの情報が必要な人に届かない、という課題を起点に平時から使われるために、どのようなサービスが必要かを掘り下げて検討したアイデア。

いずれのプレゼンテーションも、それぞれグループの皆さんが着目したポイントがユニークで面白く、色々と可能性を感じることができましたし、参加者の皆さまからも、他グループの発表に対して活発に質問や意見が出されていたのがとても印象的でした。

最後に

報告会の最後では、一口にスマートシティ・データ利活用といっても方向性やアプローチは様々ありますが、技術やアイデアを入口にして考えるのではなく、まずはビジョン(目指す姿)を明確にしたうえで、ユーザーやニーズをしっかりと捉え、それを実現するために、データ利活用を行っていくことが重要になる、と講師からのラップアップが行われました。

全アイデアに対するフィードバックを共有

今回は事前検討した64のうち4つのアイデアにフォーカスをあて、官民混在のグループでディスカッションしたプラン発表を聞きましたが、こういった取り組みを日常的にどんどん実践していくとともに、参加者の皆さん相互の継続的な情報交換・勉強会等も企画できれば何よりですね。私も頑張りたいと思います。

参加者のみなさん、おつかれさまでした!

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