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「1分くらいで、自己紹介をしていただけますか?」

面接が始まると、まず一番最初に聞かれそうなあるあるな質問ですよね。私も、最初に「まずは、30秒くらいで構わないので、簡単な自己紹介をしていただけますか?」と話しかけることからスタートをすることが多いです。多くの人は、それなりに準備をしたり練習しているので、この部分では割とスラスラと答えてくれます。大体、みなさんが話をしてくれるのはこんな感じ。

「〇〇大学XX学部3(or4)年の△△です。専攻はXXです。卒論のテーマはまだ決めていませんが△△のことについて研究しようかと考えています。サークル活動では□□をやっており副部長を担当しておりました。アルバイトでは接客業を2年間やっています。趣味は小学校の時から〇〇をやっており、今でも時々友人たちと集まって楽しんでいます。私の就活の軸としては、人をハッピーにする仕事につきたいと考えて、企業研究をしています。今日はよろしくお願いいたします。

面接官としては「氏名の確認、連絡先、履歴の確認」など、これから選考を進めていくについての記載事項の抜けや漏れないことを確認しながら「何から聞こうかな?」「何を聞けば、この人のことがわかるのだろうか」と考えている真最中です。

で、いかがでしょうか?先の自己紹介を聞いて、何かこの人らしいこと、さらに深掘りして聞きたいことって浮かびましたでしょうか? 新卒採用の面接に来る方は、大体どこかの大学の3年生か4年生ですし、採用の時期では卒論のテーマは固まっていないことがほとんどでしょう。3年生なら尚更です。また、ほとんどの人は何かサークルに入っていますし、3年にもなれば何かサークルの役員的な役割を担っていることは多いと思います。また、大学生であれば、大体アルバイトはやっていますよね。また、趣味というのはほとんどの人が小さい時から好きなことですし、大学生になっても続いているからこそ趣味と言える趣味になっていることでしょう。
さらには、就活の軸で多いのが「人に影響を与える」「人を幸せにする」「世の中を動かす」「課題を解決する」といった軸が多いですが、おそらく「人に影響を与えない」「人を幸せにしない」「世の中を動かさない」「課題を解決しない」仕事は存在しません。というか、それをしない企業は世の中の存在価値がないので、成立しないのです。

ってことは、先の自己紹介は、ほとんどの人に共通することのみをいっているだけで、面接官が聞きたい「あなた自身のオリジナルな自己紹介」にはなっていないのです。

では、どうすれば良いのか。

おそらく、Webを検索すると「自己紹介はこう話そう」「面接官に好印象を与える自己紹介の事例」といった記事はたくさんあるとおもいます。それに基づいて考えてみるのも良いのですが、私がお勧めしたい自己紹介の一つは「質問して欲しいことを話す」です。あるいは「面接官が、質問をしたくなるような(食いついてくるような)ポイントを話す」とも言えるでしょう。「そんなに、人と違った経験なんてしていないし、聞いて欲しいことなんてないですよ」と、多くの人はいうのですが、なかなかどうして色々話を深掘りしながら聞いていると「それはすごいんじゃない」「それは面白いね」というポイントがほとんどの場合出てきます。ただ、多くの人は「自分では気がついていないだけ」のことが多いのです。

例えば「大学の専攻を選んだきっかけ」「今やっているアルバイトを見つけた経緯」「なぜそのアルバイトを辞めずに続けているのかの理由」「自分が趣味にはまった理由」などなど、実は自分でも普通だと思っていても、人から見ると「それは面白い理由だよね」というのが出てくるものなのです。それを見つけることができると、あなたと他の人との違いをいうことができますし、もちろん面接官もそんなところには興味が湧きます。面接官は面白そうと興味が湧くところを探して次の質問をしてきますので、そうなると自分のペースで自分のことをじっくりと語って自分自身をアピールすることができるでしょう。

面接では、相手のペースではなく、どうやって自分のペースで進められるかが実はポイントなのですが、質問して欲しいポイントを質問してもらえると自分のペースで進めやすくなります。

で、自分では気がつかない自分の面白いところをどう見つければ良いのか?

これは、他人に見つけてもらうのが一番早いので、友人、両親、あるいはキャリアコンサルタントなどの力を借りちゃいましょう。自分自身のことを一度曝け出してみて、友人・両親から「そんなこと考えてたの?」といってもらえるようなポイントを見つけられたら成功です。意外と、自分では「そんなの当たり前じゃん」と思っているようなことが、他人から見ると「それは凄い」「面白い」ことは多くあるものです。それを、ぜひ探してみてください。

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