見出し画像

「御社では、どのような人が活躍をしていますか?」

私は面接では「今まで、私からばかり質問をしてきましたが、逆に会社に対しての質問はありますか?」と候補者からの質問を必ず受けるようにしています。すると「その会社で活躍をしている人はどのような人ですか」といった質問は実際に受けるケースはとても多いです。

就職活動というのは就活生にとって不安の塊のようなものでしかありませんから、「本当にこの会社を志望して良いのだろうか」「どんな人が中にいて、活躍するための必要な知識やスキルはどのようなものなのだろうか」「もし入れたとしても私は活躍できるのだろうか」と当然思っていることでしょう。なので、どのような人がその会社で活躍をしているかを知りたいと思うのは当然でしょう。

あるいは、もしかしたら私から「英語が得意な人」「資格を持っている人」「コミュニケーション能力が高い人」みたいな回答を待っていてるのかもしれません。また、その回答に対して「私は英語が得意です」「私は〇〇の資格を持っています。(あるいは、卒業までに取得する予定です)」「私はコミュニケーション能力に自信があります」とつなげて自己アピールをしたいのかもしれません。

ただ、私が返す回答はこんな感じ。

「活躍の仕方はみんなそれぞれだと思います。いろんな人とコミュニケーションを取るのが上手な人、複雑な事象を分析するのが好きな人、クリエイティブな表現が得意な人、新しいサービスを考えるのが好きな人などいろんな人がいます。こういう人だけが活躍できるというのではなく、自分の得意なことをさらに伸ばして、自分にしかできない活躍の場所で活躍していただければいいと考えています」

「ただ、共通する事は、基本的には真摯に今の自分の業務に向き合っている人だと思います。日々さまざまな情報を積極的に収集しながら、今の業務はどうすればもっとよくなのだろうか、顧客の課題はなんだろうか、どうすれば解決するだろうかと常に考えている人は日頃は地味なのですが、結果として活躍しているのではないかと思っています」

こう答えると、多くの人が予想していた答えと違うせいか、キョトンとしてしまうことが多いようです。あるいは、きちんと真面目に取り組むことが大切なんだということをわかってくれて、とても安心した表情を見せてくれる方もいらっしゃいます。後者に場合には、わかってくれてよかったと思うのですが、前者の場合には「英語だ」「資格だ」「コミュ力だ」などなど具体的な答えや指示を求めて彷徨ってしまうのかなぁと思ってしまいます。

では、どうすれば良いのか。

回答を見てもらえると、活躍している人の特徴というのは別にどこか特定の業界や業種に限らずどこでも同じなのではないか、ということがわかるかと思います。業種や職種、あるいはポジション(マネージャーであっても、メンバーであっても)とかに関係なく、今ある自分の業務にきちんと向き合い、それをきちっとこなす。その上で、様々な情報や改善施策を求めて努力をしていくという一見地味な業務への取り組みが、実は一番実力をつける近道なのです。

もちろん、その中で会社の社風が個人的な感覚や雰囲気と合う合わないというのはあります。また、同僚や上司、組織としてサポートをしてくれる体制が整っているのかどうかも、自分という人間が活躍できるような環境かどうかに関わってくるでしょう。

であれば、漠然と「その会社で活躍している人物像」を聞くのではなく、自分の自己分析の結果を伝え、もし会社に入った場合、どのようなセクションで、あるいはどのような職種で活躍できる可能性があるのか、あるいは気をつけたほうがいいことはなにか、を面接官に聞いてみるのも手かもしれませんね。そのほうが、自分自身の足りない点やこれからの課題が見えてくるかでしょう。

聞いてみたいこと、相談はこちらへ。noteの記事として答えていきます。→https://peing.net/ja/osamu_tamura?event=0

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?