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【ユーザーインタビュー】明確なルールがないからこそ、子ども達が自分で選び取るリハビリに-千葉西総合病院-

デジリハって実際どんな施設で、どんな風に使われているんだろう?そんな疑問の声にお応えして、デジリハユーザーを紹介していきます!今回は医療法人徳洲会 千葉西総合病院(http://www.chibanishi-hp.or.jp/)さんです!
千葉西総合病院さんは実はデジリハのリリース前、試験導入という時期から活用して頂いています。コミュニケーションを引き出す関わり方とデジリハの強みについて、言語聴覚士の相馬先生にお話を伺いました!

千葉西総合病院さんについて教えてください

千葉西総合病院は松戸市内の中核病院です。松戸市では特別支援学校が3校と多いためリハビリニーズも大きく、私たちが広く受け入れています。外来では私の担当だけでコンスタントに30~40人くらい、PT・OT・STを合わせると約100名のお子さんを対応しています。

実際デジリハを導入してみていかがでしたか?

実はデジリハリリース前から試験導入として利用させて頂いていたのですが、私が活用し始めたのは正式導入となった後からでした。
実際にはコミュニケーションの評価や基礎訓練のニーズがある方によく使っています。発語がなかったり、コミュニケーションが拡がっていかない方などです。自分が使い初めて感じたのは、意外と身体のアプローチ以外にも使えるということでした。コミュニケーションやお子さんの注意を引いたり、机の上で1対1でやる訓練よりも、お子さんの動きをちょっと遠くから客観的に評価できそうという印象を持ちました。お子さんの全身を見ながら、アクティブな動きの中で評価が出来るのが面白いですね。

デジリハを活用してみて特に良かった点はありますか?

まず最近のお子さんはデジタルツールに対しての反応がとても良いですね。お子さんにとっては積極的に関わりやすいツールであるといえます。今までは積み木やお絵描きを通じて、こちらの仕掛けたアクションにお子さんがどういう反応をするか評価をする場合があったのですが、そういったケースでは、お子さん・私という非常に狭い空間で完結してしまっていて、親御さんはただそれを見ているという状況だったんです。デジリハを利用し始めてお子さんの反応や遊び方を親御さんに共有して、その場で「やってみて!」という感じで巻き込むことができるようになりました。親御さんにとっても初めてのツールですし、一緒に楽しみながら体験することが出来ています。親御さんの反応もとっても良いですよ(笑)。

デジリハの強みはどんな点でしょうか?

デジリハの良い点としてはまず大きな投影面や画面でプレイ出来るので、共有しやすいというのがありますね。デジリハはお子さんの活動を通じて様々な現象がインタラクションとして発生しますが、こちらもそれを言語化しやすいです。「クジラが動いたね!」とか「太陽が光ってまぶしい~!」とか。コミュニケーションが出来てきているお子さんでは模倣動作も促しやすいと思っています。インタラクション自体をマネしてみるとかですね。とびだせBABYでは、ひよこが飛び出したら「ピヨピヨ」ってマネしてみたり、気球が上空に飛んで行ったら「バイバーイ」という動作を一緒にやってみたり。

とびだせBABYでは、たまごから何かが飛び出してくる

インタラクションと連動しながらおしゃべりの要素を生んでいくことが面白いです。また、自分の思う通りにインタラクションが発生したときのお子さんの反応はとても良いです。現実世界だと、例えばブロックを高く積んであげるなど、どうしても大人がやってあげることでしか実現しないことも多いのですが、デジリハの中では子ども達自身で自分のやりたいように出来るという点が強みです。

一般のゲーム等との違いはどこにあると思いますか?

デジリハは何をすべきかが良い意味で明確に限定されていない点ですね。お子さんが比較的自由にやりたいことを実現できると思います。逆にいうとお子さんによっては「いつまでに何をやればいいの?」と思ってしまう場合もありますが、実際にはお子さんからの積極性が得られやすい状態が生まれています。年少のお子さんや、課題の組み立てが難しい段階の方にとっては、おもちゃで探索するような感覚で何やる?どうする?と一緒に相談しながら楽しんでいますね。発語がないお子さんでも自分にとっての言語で関わりながら相談に参加してくれますよ。デジリハのアプリ選択画面は子ども達が自分で選びたがるんです。どれがやりたいか教えて~!って感じでそこから巻き込んでいます。

今後の展開について

初期相談という形でいらっしゃる診断のついていないお子さんも多く来院されるのですが、訓練のツールの1つとして様々なニーズを持つお子さんにデジリハを対応させていきたいのと、評価をそこにうまく当てはめていこうと思っています。またSTとしてはコミュニケーションの拡大を重要と考えているので、今後このデジリハもコミュニケーションの機会に活用できるようになればと期待しています。遊びを通じてコミュニケーションが増えるようなアプリ、楽しみにしています!


デジリハHP:



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