ストレスを消せ⑦
前回は、バロメーターの話をした。
そのバロメーターがなぜ重要かというと「心の病気」に至らないためだ。
以前「ストレスは、受け続けるのがマズい」と話した。ストレッサーを発見でき、それを認識できても、浴び続けて習慣化するとストレスだと認識しなくなる。これは、よくある話なのだ。
時差に注意
ストレス→「心の病気」の発症までには時差がある。ストレッサーが存在し、お腹が痛くなるなどのストレス反応が出ても、それが心の病気になるまでには時間がかかる。時間がかかるということは、逆に、そのあいだに対処できれば、うつ病などにならないということだ。
ねばならぬ精神
しかし、残念ながらその間に対処できない人が多い。日本人特有の「気質」が原因だ。「こんなことで弱音を吐いてはならぬ」とか「サラリーマンなのだから理不尽も我慢せねばならぬ」などの「ねばならぬ精神」だ。ネバーギブアップ。
しかし、日本には根性論が正当化されている社会やコミュニティーがまだまだ多い。「熱があっても会社に行かなければ」は、コロナ禍により消滅するだろうが、それに近いことは、今でもまだある。
むち=うつ
明らかに身体症状があり、カラダが悲鳴をあげているのに自分のカラダに鞭を打って働く。その鞭が鬱につながる。さらにいうと無知も鬱につながる。むちがうつ。両方ともダジャレだが意味はある。
カラダに鞭を打ち続けてストレスを浴び続けたり、ストレスの原因や対処法を知らなかったりすると、うつ病につながる。
「誰でもかかるインフルエンザみたいなもんだ」と言われるうつ病の「手洗い」や「うがい」に相当する基本的予防策は、普通は知らないからやらない。だから、うつ病患者が年々増えているのだろう。
なんでこんなこと、7回にも分けて一生懸命書いてるのか。理由は大きく2つある。一つは自分のストレスやうつ病に対する無知をいたく反省したこと。もう一つは、うつ病をもっと「普通の病気」として私も捉えたいし、周りにも捉えてほしいと思ったから。
正しい知識が広がれば、予防にもなるつながることはもちろん、なっちゃった人に対する目線も変わると思っている。
「インフルか。じゃあ、会社来ちゃだめだな。お大事に」ぐらいの感覚で
「そっか、うつ病か。じゃあ、しばらく休養しなくちゃな。ゆっくり休めよ」と、
親や上司や友達や同僚が気軽にいえる社会になる。それが、罹患者が社会復帰するときの大きな支援につながると考えている。
後ろ指さされるようなことしてなくてうつ病になっても、この病気だけは、なってしまったら後ろ指さされがち。
それこそが「理不尽」というものだろう。
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