見出し画像

2021年の私的年間ベスト音楽プロデューサーは誰? 候補とともにレビュー

先日、今年の年間ベストアルバムと、年間ベストソングについてブログを書きましたが、

今年はさらに私的年間ベスト音楽プロデューサー(以降PD)についても書いてみたいと思います。

ベストアルバムとなると、どうしてもアーティストに目線がいきがちになりますが(当たり前か)、音楽を聴く上で私が結構チェックしたり大事にしているのが

プロデューサーが誰か

これは結構マニアックな聴き方かもしれません。が、音楽を作るうえでプロデューサーの存在は本当に大切だと思っていて、例えば今年公開され、私もレビューを書きましたアレサ・フランクリンの伝記映画「リスペクト」なんかでもそういうエピソードが出てきますが、アーティストにとってプロデューサーの存在は非常に非常に大きいです。

アーティストがどんなPDとどんな音楽を作るか

これはジャンル問わず生み出される音楽にかなりの影響があると思います。

「13歳のハローワーク」にも紹介がありました(笑)

かの有名な音楽賞、グラミー賞でも年間最優秀PD賞が設けられています。

billboardでも特集があったり。


日本だと小室哲哉とか小林武史あたりが有名ですよね。

プロデューサーがいかに重要かはまた別の機会に語るとして、今回は今年の自分的にお気に入りだったPDを候補としてご紹介しながら、私の個人的な最優秀PDを発表したいと思います!
今年限定なので、もちろん今年の年間ベストも大きくかかわってきます。

ではまず一人目から

Shawn Everett

Shawn Everett | ディスコグラフィー | Discogs

ショーン・エヴェレットはアメリカのエンジニアでありプロデューサー。主にロック面でのPD業が多く、有名なところではアラバマ・シェイクスの2枚目のアルバム「Sound & Color」でしょうか。
この方、年々ロック界で重要度が高まってきてまして、私的には昨年からのthe Killersとの仕事で最高の貢献をしてくれています。彼とジョナサン・ラトがPDに当たってるんですけど、もうすごくいいアルバム連続で作ってくれて、これは出会いに感謝ですね。おそらくブランドンがやりたかったインディロックとスケールの大きなロックの融合に絶妙な今の感覚、音の感触を導きながら作り出してくれていて、ここのところの良作続きは間違いなく彼らの力が大きいと思います。特にショーンはこれまでの仕事ぶりでもわかるように現代のロックとソウルやフォークに至るまでその深みと音の作り方が最高です。ちょっと土臭いっていうか、けど洗練感もあってたまりません。元がエンジニアで私も大好きなKacey msugravesなど仕事の幅も広いので、いつかグラミーのPD賞もとるんじゃないかと思っています。今年もいい仕事をありがとうございます!


Slow Rabbit

Slow Rabbit Songs, Albums, Reviews, Bio & More | AllMusic

Slow RabbitはBTSの曲の作曲をしてきた音楽作家。彼が今メインに手がけているのがBTSと同じ事務所のTXT。TXTについては昨年出たアルバムあたりからがっつりハマらせられたんですけど、とにかくメロディが私にはドンピシャでセンスの良さをびっしびしに感じるんですよね!今世界的にロックが流行りに乗ってきているのもあって、昨年出たアルバムからロックの傾向の曲を出してきているんですけど、まーいいのよ!!好きなのよ!!好みなんですよね(笑)
シューゲ系の曲からポップロック、オルタナまでいけるんじゃないかというような幅の広さに、ちゃんと今どきの子も「きゃー!」ってできるようなキュンとするようなポップメロディも入れ込めて。このセンスがたまりません。BTSはアーティストの個性から入ったけど、TXTについては曲の良さから入ってメンバーについては後から学んだ感じです。次に何を出してくるか今一番気になるPDの一人です。


Omer Fedi

Omer Fedi Lyrics, Songs, and Albums | Genius

毎年、だれか一人は「この人がPDした曲、今年聴いてないって人いないんじゃないか」ってPDが出てきますが、今年は誰がどう見ても(聴いてもか(笑))彼の年だったんじゃないかと思います。予兆はあって、マシンガンケリーとのアルバムや24goldenでのヒットがありましたが、今年は何といってもLil nas XとThe KID Laroiとの仕事ですよね。二人ともチャート上位に長ーく居続けた常連組。どっちもよく売れたわー!そしてどちらの曲でも鍵になっていたのはギターが使用された曲だったこと。ギターの大復活に貢献した一番のPDかもしれません。おそらく素顔はめっちゃ今っぽいロックキッズなんじゃないかと、顔見なくてもPDしたソングリスト聴いてたら想像つくわ。私は一時期「アメリカの中2男子脳になれるプレイリスト」と呼んでいたよ。でも今や年齢性別問わず人気なのでもうそう呼べないな(笑)


Dan Nigro

Dan Nigro Lyrics, Songs, and Albums | Genius

ダン・ニグロといえば、アメリカのインディ系アーティストがメインのPDで、私が彼の存在を知ったのはコナン・グレイの曲のPDをしていたから。その後、年間ベストソングでも取り上げたキャロライン・ポラチェックのアルバムや私が大好きなスカイ・フェレイラのアルバムで名前を見かけたりしていて。それが今年はなんといってもオリヴィア・ロドリゴですよね!ほんとびっくりしましたよ。いや、彼の今までPDしてきた系統を見ればぜーんぜん相違なくてむしろ大納得なんですが。「当たったねー!大当たり!」って感じでした。オリヴィアのアルバムは、なんと彼とオリヴィアのほぼ二人だけで作ってるんですよ!すごいわね。でもそれが良かったんだと思うんですよね。オリヴィアとともにダンも今まで作ってきた音楽よりすごく自由でのびやかでロック面も多様に強調されたアルバムとなっています。きっとお互いにブラッシュアップしたんだろうと予想。これはお見事でした!次のアルバムでもタッグを期待したいですね。


Bo Burnam

下半期ベストアルバムのほうでもさんざん語り倒しましたが、そこでも書いたけどすごい才能です、この方は。音楽的な面から聴いてもすごいとわかります。今作は自分のコメディスケッチのツールとして手作り感で作ってますけど、もし本格的に音楽制作に乗り出したらあっという間に天下とっちゃうんじゃいかってくらいにセンスを感じますね。たぶん一人で作ってるんですよ、クレジット観ると。すごすぎる(笑)ここにも選ぶしかありませんでした。とりあえずまだ観てない方は「INSIDE」を観てほしいですね~。っていうか日本のNetflixは直ちにあのだっさい邦題を変えていただきたい!!「INSIDE」でいいじゃん!リンク貼るのも憚れるからお願いします。ボーが次いったい何してくるのか気になって仕方ありません!このアルバム、ふと聴き始めるともう病みつきになるので取り扱い注意です(笑)


Yeti Beats

twitterでこのPD候補を公開した時には5人にしようと思って泣く泣く外したのですが、別に無理に5人にする必要なかったのでこちらでは堂々と選ばせていただきますが(笑)、Yeti Beatsも私が今年最も気になったPDの一人です。なぜ5人にした時に彼を外したかというと、主だった仕事がほぼDoja Catだけなんですよ。で今年のグラミーでは「Kiss Me More」も当然のごとくノミネートされてるんですけど(まーいい曲!)、Rogét Chahayedの方が年間最優秀PDにノミネートされちゃって。確かに彼も貢献度大だとは思うのですが、やっぱりいろいろ聴きなおすにYeti BeatsのPDの時のほうが曲が好きんですよね。私が好きってだけですけど(笑)。レトロ感と今時のビート感のミックスが絶妙でメロディの作り方もすごく親しみやすい。Dojaってラッパーですが、「歌ってる時の方がいいんじゃないの?」って思っちゃうくらい(笑)メロディやアレンジセンスがすごく好きです。Dojaがバカ売れなのでしばらくは離れないのかな、次に誰と曲を作るか楽しみなんですけど。いろんなアーティストとやってみてほしいなって個人的に思っている人です。

というわけで、私の今年「ええ仕事したなー!」っていうPDについて語ってきましたが、年間最優秀PDは・・・・

Dan Nigro!!!

彼にしたいと思います!今年一番驚かされたし、オリヴィアの存在は今年1、2を争う嬉しい出来事だったので。そして何より今までの仕事から彼自身大きく飛躍したんじゃないかな、とも思うので。ほんといいアルバムをありがとう!!

あと今年話題だったのはinfloとか、毎年おなじみジャック・アントノフとか、ホールジーの新譜を手がけたトレント&アッティカスのコンビとか、NASとアルバム作ったHit-Boyとかですかね〜。

来年はどんなPDが活躍するでしょうか。楽しみにしています!

おまけ PD仙人のリック・ルービンがレッチリとアルバム作ってるらしいので楽しみですな。


おまけ2  テイラーはアーロン・デズナーと出会ってほんと良かったよね♪






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?