#33 「家はまだ買うな!」という不動産会社の広告

昔から、電車やフリーペーパー、チラシの不動産広告を見るのが好きです。

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電車で通勤する人は必ずといっていいほど目にする広告。

#31でも触れた、第一想起の話をすると、中づり広告の場合、毎日目に入り、ぼんやり眺めていても情報が入っているかもしれないので、処理集合(どこに建つマンションで、金額帯がどれくらいなのか)までは勝ち進んでいると思っています。

また、絶えず中づり広告に新築マンション、戸建ての広告が出るのがその裏付けだと思います。効果が出てなければ広告出さないですものね・・・。


人はある行動を意識すると、自然とそこに目がいくようになります。

例えば、僕は社会人2年目の時にブライトリングというスイスのメーカーの腕時計を買いました。人生で一番高い買い物でした。

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50万円の大枚をはたいて買った腕時計をつけ、さらに仕事を頑張ろうと思い、営業で街中をあるくと、なぜかブライトリングの広告がやたらと目に入るようになりました。あれ、新聞にも広告出てたんだ。あ、この人もブライトリングの時計つけてるんだ。

これは、ぼんやり見ていた広告から、意識をして見る広告になったからですね。別に、購入してから急激に広告が増えたわけではありません。【意識】をするようになったので目につくようになったんです。


これはきっと不動産の購入・売却も同じで、その意識を持った瞬間、広告は矢鱈と目に入るし、自然と情報を精査しようと頭が働くはずです。


あとは広告を出す側は、【想起集合】のカテゴリにいれてもらい、第一位選択に入れて貰う様な施策を出していくことでしょう。


では、まだ認知されていない【知名集合】【非知名集合】のどちらに入るか、という段階の場合は?

ふと、住宅系広告のキャッチコピーの記事やサイトを眺めていると、衝撃的なキャッチコピーを発見しました。




「家はまだ買うな。」




これ、家の購入を検討している人が見たら、めっちゃ気になりますよね。

ほとんどの広告が家を買ってもらおうとするために、見栄え良くかっこいいキャッチコピーをつけているのに、逆行してますもん。

もちろん、この広告を出したのは小さな工務店だったみたいで、新築の販売をアナウンスするための広告です。その反響はすさまじいものだったらしく、結果として多くの人に来場をしてもらうきっかけになったみたいです。

不動産の売却を考えている人が訪れるプラットフォームに

「家はまだ売るな。」というキャッチコピーをつけたら、一気に目を引くかな、どうだろう。おそらく、なんとなく住み替えで売却とか、相続で取得した物件の売却を考えている人は、ぼんやりとした段階でも一定数は必ずいるので、認知は広げられるかもしれませんね。


キャッチコピーひとつで印象ががらりと変わる部分に惹かれています。





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